僕と材木座君の怪文書/3 ページ21
「では私から」
そういって雪ノ下さんはカバンの中からビッシリと付箋が貼られた材木座君の書いた紙くず…違う違う、小説を取り出した。
「ほむん、では早速頼む！」
「ええ、最初に言わせてもらうけど、とてもつまらなかったわ」
「ひでぶ！！」
雪ノ下さんの渾身の右ストレートが材木座選手のボディに深々と突き刺さったーーーッ！
材木座選手かなり苦しそうです！具体的に言うと座ってた椅子から飛び上がって呻き声を上げながら心臓のあたりを抑えてよろめいているーッ！
「まず文章を書こうとするのなら、最低限てにをは、の正しい使い方をマスターしてからではないかしら、それに悪夢一斬と書いてなぜナイトメアスラッシュ、なんてよく分からないルビを振っているのかしら」
「そ、それは…親しみやすさを…加えようと」
「残念だけどあなたの意図は全く働いてないわ、むしろ読みにくくなってるんじゃないかしら」
「ぐべらっ」
「他にもまだまだあるわよ？」
おーっと！雪ノ下選手の怒涛のラッシュ！！にこやかな笑顔で次々と問題を指摘していくーッ！その勢いはとどまることを知らず！どんどん材木座選手のメンタルを削り取っていくーーッ！
「…まだ言いたいことはあるのだけれど、他の人の意見も聞きたいわよね？次は野島崎君よ」
「へ？僕？」
心の中での実況に夢中になっていた僕は、突然の雪ノ下さんからの選手交代宣言に思わず間抜けな声を上げてしまっていた。
「ええ、そうよ、ちゃんと感想を言わないと依頼の解決にならないから」
「それにしてもこっちに投げるのが急じゃないかな…」
「あら、1人でずっと楽しそうにブツブツ何か言っているから早く言いたいのかと思って」
にっこり、ととても綺麗な笑顔で僕に感想を言う権利をぶん投げた理由を言い放つ雪ノ下さん、ん？ちょっと待って？
「口、に出てた？」
「ええ、小さい声でブツブツと何かを言っているのは聞こえていたわよ」
流石に何を言っていたかは聞き取れなかったけれど、と雪ノ下さんは楽しそうに続ける
「え？マジで？」
そう言いながら比企谷君と由比ヶ浜さんの方を見る、由比ヶ浜さんは今気付いたみたいで分からなかった、といった感じで首を大きく横に振る。比企谷君はどうやら気付いてたみたいでちょっと憐れみの目線をこちらに向けている。
「あ、あの、すいません、忘れて…」
僕は恥ずかしくなって下を向いた。おそらく今、僕の顔はきっと真っ赤なんだろうなぁ…
続く (更新停止中)
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白椰(プロフ) - 初めまして!ちょー面白いですねっ!ラノベ読んで時々笑う比企谷に素直に気持ち悪いと思ってる夢主くん、最高でしたww本当に面白かったです! (2015年3月17日 3時) (
レス) id: 30bb29efb1 (このIDを非表示/違反報告)
陽華麗(プロフ) - はじめまして。俺がイルの小説読みました！彩ちゃんが出るの楽しみです！！ (2015年3月14日 16時) (レス) id: e34bf45f7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どおん！ | 作成日時：2015年1月31日 22時
