僕と材木座義輝。 ページ13
放課後。僕はいつも通り部室に行く準備をする、あの昼休みのあと大変だった…
急にお腹痛くなって5限もさぼっちゃったし…
僕はため息混じりに廊下を歩いていく。
ここの景色も随分見慣れたなぁ…そうしていつもの場所へと向かうと、なぜか扉の前に雪ノ下さんと由比ヶ浜さんが立っていた。
「2人とも、どうしたの？」
「うわぁ！？」
「ひゃう！……野島崎君…驚かさないでくれるかしら…」
「ご、ごめん……ていうか、なんで二人とも外にいるの？部室、入らないの？」
「ぶ、部室に不審者がいるの！」
「不審者！？」
「お前ら何してんだ？入らねーの？」
「ひ、比企谷君！部室に不審者がいるらしいんだよ！！」
「不審者？」
比企谷君は特に信じる訳でもなく、部室の扉をぶっきらぼうに開け放つ。部室にいたのは、コートを羽織った、ポッチャリの人だった。
「クククッ、まさかこんなところで出会うとはな…待ちわびたぞ！比企谷八幡！！」
「ヒッキーの知り合い？」
「まさかこの相棒の顔を忘れたとはな…見下げ果てたぞ、八幡」
「比企谷君、相棒だとか言われてるよ…」
「そうだ相棒、貴様も覚えているだろう。あの地獄のような時間を共に駆け抜けた日々を…」
「体育でペア組まされただけじゃねぇか…」
比企谷君は頭を痛そうに抑えながら、大きくため息を吐いた。
「…なんの用だ、材木座」
「むっ、我が魂に刻まれし名を口にしたか、いかにも我が剣豪将軍、材木座義輝だ」
あー、この人俗に言う中二病ってやつか…ここまでひどい人は初めてみたなぁ…
「ねぇ……ソレなんなの？」
「こいつは材木座義輝。…体育の時間、俺とペアを組んでる奴だよ」
「類は友を呼ぶ…というやつね」
「ばっかお前いっしょくたにすんな、第一友じゃねぇ」
「それには同意せざるをえんな…左様、我に友などおらぬ、マジで一人。ふひ」
「それで、何の用だ？材木座」
「おっと、我としたことがとんと失念しておった。八幡、奉仕部とはここでいいのか？」
「ええ、ここが奉仕部よ」
雪ノ下さんに答えられると、材木座君は一瞬固まってから再び比企谷君の方に向き直り話し出す。
「…や、やはりそうであったか！平塚教諭から助言頂いた通りであれば八幡、お主は我の願いを叶える義務があるわけだな？元々我らは主従の関係…これが八幡大菩薩の導きか…」
「いいえ、別に奉仕部はあなたのお願いを叶える部ではないわ、ただ手助けをするだけ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 23人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白椰(プロフ) - 初めまして!ちょー面白いですねっ!ラノベ読んで時々笑う比企谷に素直に気持ち悪いと思ってる夢主くん、最高でしたww本当に面白かったです! (2015年3月17日 3時) (
レス) id: 30bb29efb1 (このIDを非表示/違反報告)
陽華麗(プロフ) - はじめまして。俺がイルの小説読みました！彩ちゃんが出るの楽しみです！！ (2015年3月14日 16時) (レス) id: e34bf45f7f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：どおん！ | 作成日時：2015年1月31日 22時
