太陽 煉獄杏寿郎 ページ21
「煉獄杏寿郎、死亡!! 上弦ノ参トノ戦イニヨリ、煉獄杏寿郎、死亡!!」
鴉がそう伝えた。
昼下がり、暖かな陽気のなか、洗濯物を干していた所に鴉が飛んできた。
よく杏寿郎からの手紙を持ってきてくれる鴉だったから、今回もそうなんじゃないかと思って、私は笑みを浮かべていた。
それなのに。
「……へ?」
掠れきった声が、喉奥から少しばかり溢れ出ただけだった。
さっき大声を出した鴉は他にも寄るところがあるらしく、それだけを伝えると、方向を変えてどこかへ飛んで行ってしまった。一人取り残された私は、着物の裾をぎゅっと握りしめた。そうでもしないと倒れこんでしまいそうだった。
「っ、……杏寿郎? 冗談よね」
漠然と、杏寿郎はまだ生きているんじゃないかって、悪い冗談なんじゃないかって、そう思ってしまうのだ。好きな人は、たとえ自分が死んでしまったとしても、生きていてほしいのと同じように。
「ねえ……どうしてなの……!!」
知っていた。正義感の強い彼が、人を見捨てるなんてぜったいにしないこと。自分の命に変えてでも、守り抜くこと。
でも、信じられなかった。杏寿郎が死んでしまったなんて。
「どうして私を残して死んでしまったのよ、ばか!!」
言っているうちに、涙がボロボロとこぼれた。だんだん大粒になって、何をしたって止められなくて、私はただ拭うばかりだった。着物の裾はすぐに使い物にならなくなった。
「絶対に死なないからって言ったじゃない、だから私は見送ったのよ!!」
貴方が死ぬくらいなら、鬼殺隊なんて引退してしまえば良かったのに!!
でも、貴方はきっと私なんかの言葉じゃ引退してくれないだろうし、人を救いに行くって知っていたから、何も言わなかった。
でもね、私はそんな杏寿郎が大好きだったの。
「杏寿郎の嘘つきっ」
嘘つき、私には死なないといって安心させておいて、簡単に死んでしまうなんてどうかしているわ。大好きなのに、大好きだからこそ、許さない。絶対に許してあげない。
「幸せにするって、約束したじゃない……」
いつかきっと私を迎えに来て私の事を幸せにするからって、約束したの、私はずっと覚えてるんだからね。
杏寿郎の頬が真っ赤になってて、私も嬉しくて、泣いてしまった。私の涙が止まると、杏寿郎は幸せそうに笑って、私だってとても幸せだった。
許されるなら、また生まれ変わっても、何度生まれ変わっても、杏寿郎とまた、一緒に＿＿。
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林檎好き系猫 - 私も好きです!!(突然の告白返し) リクエスト承りました! (2020年3月20日 10時) (
レス) id: d94760e07b (このIDを非表示/違反報告)
いぇあ - 凄く好きです！！！（突然の告白）リクエストで、キメツ学園の炭治郎と日向ぼっこでよろしいでしょうか…？ (2020年3月19日 18時) (レス) id: 578a6cecc2 (このIDを非表示/違反報告)
林檎好き系猫 - 凪さん» リクエストは随時募集中ですので、是非。キャラクター、希望であればシチュエーションもお願いします (2020年2月22日 11時) (レス) id: d94760e07b (このIDを非表示/違反報告)
凪 - よろしければ、リクお願いしてもいいでしょうか？ (2020年2月22日 0時) (レス) id: b575dccd32 (このIDを非表示/違反報告)
林檎好き系猫 - 碧佳さん» ありがとうございます。頑張ります。コメントは作者の動力源です(笑) (2020年2月7日 20時) (レス) id: d94760e07b (このIDを非表示/違反報告)
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