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太陽 時透無一郎 ページ17

季節外れの急な雨に打たれた私達は、無一郎くんのお屋敷にお邪魔することにした。無一郎くんのお屋敷の方が近いから、彼なりの心遣いだろう。

「お風呂ありがとう〜、すごく暖まったよ」
「うん」

 ほのかに頬を桜色に染めた無一郎くんに微笑んだ。無一郎くんは耳まで赤くしてしまったけれど。
 無一郎くんもお風呂に入ってしまって、二人でだらける。
 無言でも、無一郎くんと居るときの沈黙は全く気まずくない。きっと、沢山一緒に居るからかな。

「あ、無一郎くん……ちょっと、御手洗い借りてもいいかな?」
「ここを出たら、廊下を右に曲がって。左の扉ね」

 席を立って、御手洗いに向かう。
 実は無一郎くんのお屋敷にお邪魔するのは初めてだった。廊下を右、と呟きながら扉をしめて、左に曲がったことにも気付かないくらいには、緊張していた。
 それらしい部屋に着いて、扉を開ける。

「わっ、暗いなぁ……」

 夜ということもあって、灯りをつけていなければ相当暗い。暗い中、手探りで探す。何だか違和感がして、首を傾げた。
 パチッと音がして、灯りがつく。
 私が見たのは、部屋の壁や天井までもを埋め尽くさんばかりの、大量の写真だった。

「ひっ……!!」

 思わず短い悲鳴をあげる。
 その写真の全てが、私が映っているものであることを、私は再確認した。

「なっ、なに……これ……!?」

 横を向いてぼーっとしている私。こちらに向かって満面の笑みを浮かべている私。ぐっすりと寝ている私。日常をそのまま取り出したかのような写真に、めまいがした。
 一、二枚だったら可愛らしい。だけれど、こうも大量にあると恐怖を覚えてしまう。
 見ない振りをして、戻ろうとした。振り返る直前で、強い力でガシッと“掴まれた”。

「ここじゃないよね? ……なにしてるの」

 耳元の甘い声に、強い恐怖を覚えた。でも、力が敵わず、振り払う事ができない。
 どうしてこんなに写真をとってあるの、なんて聞けるはずがない。背中に、嫌な汗が流れる。

「……はな、して」
「うん」

 震え声だったにも関わらず、いとも簡単に、手は離れた。
 腰を抜かしそうになるのを耐える。ここで弱さを見せたら、私はどうなってしまうのか分からない。恐怖が襲ってきて、必死に呼吸を整えた。

「……でも、Aが僕から逃げようとするなら、こんな写真いらないや」

 いつの間にか、背後でとびきり甘い声がした。

「僕から逃げないように、ホンモノを保管しないと、ね?」

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林檎好き系猫 - 私も好きです!!(突然の告白返し) リクエスト承りました! (2020年3月20日 10時) (レス) id: d94760e07b (このIDを非表示/違反報告)
いぇあ - 凄く好きです!!!(突然の告白)リクエストで、キメツ学園の炭治郎と日向ぼっこでよろしいでしょうか…? (2020年3月19日 18時) (レス) id: 578a6cecc2 (このIDを非表示/違反報告)
林檎好き系猫 - 凪さん» リクエストは随時募集中ですので、是非。キャラクター、希望であればシチュエーションもお願いします (2020年2月22日 11時) (レス) id: d94760e07b (このIDを非表示/違反報告)
- よろしければ、リクお願いしてもいいでしょうか? (2020年2月22日 0時) (レス) id: b575dccd32 (このIDを非表示/違反報告)
林檎好き系猫 - 碧佳さん» ありがとうございます。頑張ります。コメントは作者の動力源です(笑) (2020年2月7日 20時) (レス) id: d94760e07b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:林檎好き系猫 | 作者ホームページ:http://  
作成日時:2019年12月24日 22時

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