29 ページ29
WN side
A 「...さん、ヌさん、ウォヌさん、」
『ん...?』
朝、気になってる奴の優しい声が聞こえた。
まだ...まだ好きって認めたわけじゃないから。
一応、気になってる奴。
A 「起きてください。朝です。」
『お前、どうやって部屋...』
A 「覚えてないんですか?
ウォヌさんが昨日、朝は俺を起こしに来いってスペアキー渡してきたんじゃないですか。」
『あー...そうだった。』
本当は自分で起きれるのに
少しでもこいつの気を引きたくて。
少しでも一緒に居たくて。
なのに、素直になれないから
『...水、』
A 「...はぁ。ちょっと待っててください。」
『......』
A 「はい、どうぞ。」
『...会社休まねぇ?』
A 「馬鹿ですか?
全く...先に行ってますね。...ちょっと、」
無意識に掴んでいたAの細い腕。
このままベッドに引きずり込んでめちゃくちゃにしてやりたい。でもそんな事したら、Aは俺から離れていくのが目に見えてるし、何よりスンチョリヒョンに殴られる。
A 「...調子悪いんですか?」
『...いや、なんでもない。』
A 「そうですか?じゃあ、お先に。
遅刻しないでくださいよ。」
『ん。』
待って
そう一言言えばいいだけなのに
その一言が出てこなくて。
いつも“ん”で終わるんだ。
素直になれないから、
自分の気持ちをはっきり言えないから、
みんな俺から離れて行く。
前に付き合ってた奴だって、俺は本気で好きだったのに、こんな性格のせいで私には興味ないんだって、振られた。
...でも、Aにならもう少し、
素直になってもいいのかもな。
195人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:CIEL | 作成日時:2019年3月17日 20時