気になる人【WONWOO】 (ページ26)

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DK side

『...Aさん、大丈夫ですか？』

A ｢...決して大丈夫ではないです。｣

机を挟んで僕の目の前に座っているAさんの両肩にはスンチョリヒョンとウォヌヒョンが寝ている。
成人男性2人が寄りかかってて大丈夫なわけが無い。

僕とAさん以外はみんな寝ている。
最近仕事が忙しくて残業続きだったから相当疲れているんだろう。

『すいません...よいしょっと...』

A ｢ありがとうございます...｣

Aさんから2人を剥がし、横にする。

A ｢ふぅ...｣

『肩、揉みましょうか？』

A ｢あ、大丈夫です。｣

『...Aさんは、スンチョリヒョンと付き合ってたんですか？』

A ｢...はい。｣

『...今、Aさんの中にいるのはウォヌヒョン？』

A ｢...はい。｣

やっぱり...
チラチラとウォヌヒョンのことを見ていたAさん。スンチョリヒョンもそれに気づいていたみたいで分かりやすく嫉妬してた。

『スンチョリヒョンは、入社してすぐの頃失敗ばかりの僕に嫌な顔一つせず優しく教えてくれました。』

A ｢スンチョルは昔からそうです。
人には強く言えないんです。だから一人で抱え込む事も多くて。｣

『ウォヌヒョンはゲームが大好きで、休憩時間に一緒にやろうと誘ってくれました。毎回僕が負けるんですけど...笑』

A ｢そうなんですか...｣

『僕が言いたいのは、2人ともとても良い人なんです。似てるところは、自分の感情をあまり表に出さない事。』

でも、そんな2人が分かりやすく顔に出すのはAさんに対してだけで、他の人にはあまり見せない顔をする。長い間一緒にいた僕達だって見た事がないような。

『この短い時間に、ヒョン達の色々な顔が見れました。それはきっと、Aさんのおかげです。ありがとうございます。』

いつも忙しそうなスンチョリヒョン。
顔には出さないけど一生懸命なウォヌヒョン。
僕は2人が大好き。ここに居るみんなは家族の様な存在。大切な人達。

A ｢...ソクミンさんは、皆さんが大好きなんですね。｣

『はい！』

優しく微笑むAさんは、何かを決心したような目をしていた。どっちに転んでも、Aさんとヒョンが幸せならそれでいいや。