【 歌い手 】おやすみ 。【 あほの坂田 。】

# ぷ れ ぜ ん と ページ7

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ふらふらする 。



さ ｢ それ … な ､ …… が …… て …… ｣



仕事が忙しくて 連絡すらできなかった 優くんと1ヶ月ぶりに会えた今日 。

楽しみにしていたのに ､ 今となっては 優くんの声が ほとんど聞き取れなかった 。



なんとかして 笑顔を繕う 。

珍しく優くんの方から家に誘ってくれたのに ､ 台無しにするなんて ありえない 。



意識が朦朧とする中で ､ 必死に 優くんの声に縋り付く 。




さ ｢ … A ､ 楽しくない …… ? ｣

｢ …… ぇ … ? そんな ､ こと … な … ｣


ふと不安そうな顔で聞いてくる優くんが目に入る 。


否定するべく声を出すも ､ 上手く出なくて ､ 3週間ほど寝てない体は ついに限界を迎えた 。



意識が遠ざかるのが分かる 。



さ ｢ …… !! …… !? ｣



最後に映した優くんの顔は 酷く焦っていた 。


ごめんね 。


┈┈┈┈┈┈┈┈
┈┈┈┈┈
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うっすらと目を開ければ さっきより少しばかりすっきりした意識 。


しばらく真っ白な天井のみだった視界の中に 赤色が映る 。



さ ｢ A … !! よかっだぁ"ぁ"ぁ" ｣

｢ ちょ … くるし … っ ｣


突撃してきた優くんの顔は 今まで見たことないくらい涙でぐちゃぐちゃ 。


聞けば 何時間も目を覚まさなかったらしい 。


通りで 明るかったはずの空が真っ暗なわけだ ｡

もうとっくに深夜だろうな 。



｢ ごめんね … せっかく 誘ってくれたのに ｣

さ ｢ … 謝って欲しいんはそこやないもん ｣


拗ねたように頬を膨らませて 私の顔に手を伸ばし ………… かけたところで 突然 ハッと顔を上げた 。



さ ｢ やばい !! ちょっと待ってて !!! ｣


バタバタと走って部屋を出ていく優くん 。


… い ､ 忙しい 。

特にすることも無く ､ 体力的に動くのも億劫だったから 大人しく 待つことに 。



さ ｢ 目瞑ってくれへん ? ｣



ドアの奥から優くんの声が聞こえ ､ 素直に目を瞑る 。


優くんが近付いてくる気配 。



さ ｢ … 4 ､ 3 ､ 2 … 1 ､ 0 ｣



突如始まった カウントダウンが 0 になったとき ､ 優くんが 私の顔を両手で包んだ 。



さ ｢ ほら ､ 目 開けてみ ｣



優しいその声に誘われ ､ そっと目を開ける 。




さ ｢ A ､ お誕生日おめでとう ｣




そこには さっきとは違う ､ 綺麗なジャケットを着た優くんが にこやかに微笑んでいた 。



差し出された手には 小さな箱 。



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やばい ､ すらんぷ …… ?

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