白い部屋 ″ 作間龍斗 (ページ14)

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〈んー…
おいひい、〉

大光くんは
パンケーキを
口いっぱいに
頬張っている。

ハムスターみたいで
ちょっと可愛い。

私もパクパクと
交互に食べ進める。

この二つでどちらを
頼むか悩んでいたら
「二つとも頼んで
一緒に食べよう」と
言ってくれた。
大光くんは優しいな。

そうだ。

思い切って
聞いてみようかな。
龍斗さんの
腕の傷について。

「ねえねえ
龍斗さんの腕の
傷って… 」

ナイフを持った
手を止めると
真剣な表情になった。
けれどすぐ
優しい笑顔に戻る。

〈さくちゃんはね
感情のコントロールが
ちょっと苦手なんだよ。
気分の浮き沈みが
激しいっていうか。
でも良い奴だから
仲良くしてあげて？〉

そう、だったんだ。
色々な人がいるから
肯定も否定も
出来ないけれど
理解しようとする事が
大切なのかもしれない。

「でも……
嫌われちゃったかも。
またお見舞いに行って
迷惑じゃないかな。」

〈それなら
一緒に行こうよ！
絶対来てくれたら
嬉しいって。〉

俯く私の頭を
ポンポンと撫でてくれた。

本人から直接聞けるくらい
仲良くなってみせよう。
大光くんも一緒なら
だいぶ心強いし、ね。