白い部屋 ″ 作間龍斗 (ページ1)

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真っ白で無機質な部屋に
一日中閉じ込められていると
気が狂いそうになる。

家にいるよりかは
マシなのかもしれないけど。

管で繋がれているせいで
自由を奪われた左腕。
何度か外した事もあって
その度に先生に叱られる。

〈作間さん、昼食ですよ。〉

特別美味しくも不味くもない
料理がトレーで運ばれてくる。

何のために点滴してるんだよ。

って栄養を摂るためじゃなくて
薬を体内に直接送り込む事で
吸収しやすくなるんだとか。

『 …もう腹いっぱい。』

というより飽きた。
入院生活五日目にして
ご飯の時間があまりに苦痛だ。

甘党の俺は毎日でも
甘い物をお腹いっぱい食べたい。

外出許可が出ない限り
コンビニにも行けないし
買ってきてくれる人もいない。

お粥を無理やり
口の中にかき込んだ。
手で口元を抑えて息を整える。

晩飯までの時間は
いつも通り寝て過ごす事にした。
食べる、寝る以外にする事がない。
あとはたまに採血とか検査とか。

画面が割れたスマホで
時間を確認してから
目を閉じ眠りについた。