運命の出会い ″ 小柴陸 ページ19
今日もいつも通りの一日が始まる。学校指定のブレザーの制服を着て、マフラーを巻いて、部活で使うベースを背負って、バスを待つ。最近流行りのロックバンドの曲をイヤホンで少し大きめに流しながら。
相変わらず、二分遅れて到着するバス。乗客は見慣れた人ばかりで。夢中で携帯ゲームをするサラリーマン、微笑ましいご年配夫婦、髪を染めたお洒落な大学生、毎朝同じ時間のバスに乗るおかげで一方的に覚えてしまった。
毎日座る、後ろから二列目の座席に向かう。すると、足元にしおりが落ちてきた。
『 あの、落としましたよ？』
しおりを落としたのは、近くにある女子校の制服を着た、同い年くらいの肌が白く可愛らしい人だった。この時間のバスで見かけるのは、初めてな気がする。
差し出したしおりを受け取ると、微笑みながら「ありがとうございます」と述べた。音楽を聴いていたせいで、彼女の声はあまり聞き取れなかったけど。
いつもの席に座り、窓に頭を寄せる。
ぼーっとしていると、あっという間に学校の最寄りのバス停に着いた。去り際、彼女をチラ見したが本に夢中になって、俺にはまるで気づいていなかった。
.
翌日。またあの子に会いたい、とほんまにちょっとの小さな期待を抱いてバスを待つ。
「 あ、」
先に気づいたのは、彼女の方だった。バスに乗り込み、顔を上げると小さく口がそう動いた。そして、昨日と同じ笑顔を見せてくれる。
久しぶりに胸がどきっとした。
勇気がないから、声なんてかけれないけど。会えるだけでラッキー！なんて思っている自分がいた。もしかして、一目惚れなのか。
『 っ！あ…どうしました？』
「 …てもいいですか？」
『 え？』
突然、彼女に肩を叩かれた。慌ててイヤホンを外し、体の向きを変える。
「 隣座ってもいいですか？」
真っ白な肌を赤らめて、恥ずかしそうに呟いた。見る見るうちに溶けてしまいそうで。もちろん、拒否する理由なんかない。
『 はい！』
一目惚れしたのは、俺だけじゃないのかも。名前すら知らない彼女も、もしかしたら俺のこと気にしてくれているのかも。
期待してもいいよね？きっとこれは、運命の出会いやと思うから。
明日からのプレイリストは、流行りのラブソングばかりになるんやろうなあ。
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ふーか - 琉巧くん!!!めっちゃ良かった(*^-^*)早速ありがとうございます!!!!!!!! (2019年3月7日 0時) (
レス) id: 20fb14c53f (このIDを非表示/違反報告)
姫(プロフ) - ふーかさん» ありがとうございます（ ; ; ）！ (2019年3月3日 22時) (レス) id: c768d60128 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか - 彪太郎くんめっちゃ良かった！琉輝くんもすっごくかっこよかった!!!!斗亜くんと琉巧くんもお願いします！更新頑張ってください！ (2019年3月3日 9時) (レス) id: 20fb14c53f (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃか - 拓哉くんカッコよかったです！ (2018年9月5日 21時) (レス) id: 9bbc561512 (このIDを非表示/違反報告)
姫(プロフ) - みっちゃかさん» ありがとうございます(TT)是非書かせていただきますね！ (2018年8月19日 9時) (レス) id: 72babc1109 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みるく | 作成日時：2018年2月25日 9時
