いただきます、大好きです 。

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YG「忘れもんない？」


いつもの仕事モードを纏ったユンギが靴を履きながら聞いてくる。


「スマホ持った、ポーチも入れた、お財布は入ってる・・・、うん、大丈夫」


何か忘れててもこの三つがあればなんとかなる。

わたしもユンギに続けて急いでパンプスを履く。


う、やっぱちょっと浮腫んでる・・・。

会社に置き靴あったはず。ちょっとヒールを低くしないと今日の外出はきついかも。


エレベーター前まで歩きながら時計を確認。

ここから会社まではいつもとそんなに変わらないから、遅刻はしなさそう。

いつもより早めに起きたのに、シャワーを浴び直したり、アイロンかけたりしてたらあっという間に出勤時間。

ご飯はおいしく出来たけど、もう少しゆっくり食べていたかったなぁ。


鍵を閉めたユンギが後ろから来ると、エレベーターも到着。

さりげなく腰に手を添えて先に乗せてくれる彼を見上げるとすごい眠そう。


「眠い、よね」

YG「彼女がなかなか寝かしてくれなくて」


ほう、わたしか。わたしが欲しがったってことですか。←

なんだよ、軽くニラみつけてやる。


「・・・へぇ、そりゃ幸せなことっすな」

YG「だろ？俺の彼女、可愛いんだよ。だからついついいじめたくなんの」


そういって口の片方だけを上げて二っと微笑むユンギ。ほんと、いじわるなんだから。

その顔、すごい好きなんだけど。


「いじわるな男は嫌われます〜」

YG「その心配ねーわ、朝からうまい飯も用意してくれるし」

「おいしかった？」

YG「おう、今日は90点やる」

「うまい飯なら100点超えてきてよ」

YG「時間がなかったからな、惜しいですね」

「それは起きなかったユンギが悪いんじゃん」



マンションから出て駅までの道のりをこんな風に同じ速度で歩いて、こんなくだらない会話が好き。

一緒に電車に乗り込んで、ぎゅうぎゅうな車内で遠慮なくくっついて出勤とか、わたしにとっては贅沢。



これで今日からまた、会える日を楽しみにして、頑張れる。

なかなか会えなくて、寂しかったりするけど、会えば埋められるから。

わたし達はきっと大丈夫、大丈夫。



YG「また連絡すっから」

「うん、ユンギも仕事頑張ってね」


わたしよりひとつ先の駅で降りるユンギに軽く手を振って電車を降りる。


いつも憂鬱な混んだ構内も気になりません。

さ、行くか。仕事、がんばるぞー。

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