兄妹 ページ10
心底嫌そうに不服そうに私に名前を教えた新門紅丸。
それでも聞いたことをちゃんと返してくれたのでホッとしていたのも束の間、今度は火鉢さんが話し出した。
「…この嬢ちゃんはうちが面倒を見る。」
ん？うちが面倒を見る？え、聞いてない……。
さっき話した時に一言もそんなこと話してない。
「…、どうゆうことだ。」
私が反応を表に出す前に紅丸が訝しげに問う。
「そのまんまだ。此処にいるAは能力持ちだがまだ未熟だ。」
「力を持つ人間は力の使い方ってのを覚えなくちゃいけねぇ。」
「Aの事は紺炉に頼む、あいつも能力者だからな。」
ここまで話して火鉢さんは縁側に座り直し懐から煙管を取り出した。
ふっーと息を吐く音と共に薄い煙が隣から空に登っていく。
「いいか、手前ぇらは同じ師に教わる兄妹弟子になる。」
「紅丸はAを妹分として面倒見てやれ。」
「A、お前は紅丸を兄貴分として敬意を持て。」
兄妹弟子になる、それって何？
誰かの弟子になるだけでも突拍子のない寝耳に水な案件なのに。
あの新門紅丸と兄妹弟子？
どんな種類の転生オプションよ、
「…。」
「…。」
火鉢さんは変わらずの様子だけど話題に上がった私達２人は無言だった。
向こうがどう思ってるかは分かんないけど、私は内心かなりパニックってる。
「お前らは今日から兄妹だ、文句は受け付けねぇ。」
何処かで聞いたことのある台詞。
火鉢さんは立ち上がり私達の頭わしゃわしゃと撫でる。
前より雑い……。
そうして、私は新門紅丸の幼馴染みもとい兄妹弟子になった。
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ウォールナット(プロフ) - イッヌの毛さん» コメントありがとうございます！とっても励みなります。更新頑張りますね。 (2020年10月22日 19時) (
レス) id: 566bbd72fa (このIDを非表示/違反報告)
イッヌの毛 - 面白いですね！更新楽しみにしています！ (2020年10月22日 16時) (レス) id: e2d97a71dd (このIDを非表示/違反報告)
ウォールナット(プロフ) - 外し忘れていました。教えてくださりありがとうございます。 (2020年10月9日 19時) (レス) id: 566bbd72fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ウォールナット | 作成日時：2020年10月9日 16時
