沢北栄治の幼なじみ (ページ3)

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3.無邪気ページ3

主人公side

「…A、下手すぎじゃね？」

「っうるさいなあもう！」

時は2時間後。私、エージ、憐ちゃんの三人でバスケをしだすも、私の運動能力が低すぎて話にならなかった。

「な、なんでAはこんなに運動できないの…！憐ちゃんは運動能力良いのに！！」

ガクりと膝を付いた私をエージが背中をさすって励ましてくれた。

「それは、あれだな。憐ちゃんに運動神経全部取られたんだよ。」

「憐ちゃんのせいなのか！！」

「そうそう。全部憐ちゃんが悪い」

「え、なんでそうなるの」

Aに運動神経返せ！と二人で講義するも、憐ちゃんは私達を無視してシュートを打ち続けていた。

まあ、今言ったみたいに、昔から私は運動ができない。のに対して、憐ちゃんは超がつくほど運動神経が良い。

本当に運動神経取られたみたいに、私達は真逆だった。

「シュート、全部入ってる…」

「バスケって意外と簡単だね！」

「ぶっとばすよ？？」

「Aちゃんったらぶっそう〜」

私が膝を丸めて拗ねていると、

「でも、憐ちゃんよりAの方が頭いいよね」

「え、なに急に」

「憐ちゃん馬鹿だし」

「ほんとになんだよ！」

あんま気にすることじゃねえよ、とエージが言った。

「…ほんとに？憐ちゃんよりも頭いいかな」

「ほんとほんと！」

「やった！ねえ聞いた？憐ちゃんよりも頭良いってさ！」

「はいはい、わかりましたよー」

と、次は憐ちゃんが拗ねてしまったみたいで、エージと顔を見合わせて笑った。