9 5 話 ,き っ か け ページ2
ー 数ヶ月前 ー
宇髄視点
お館様「 ごめんね、天元。柱を引退したというのに、こんな所まで呼び出してしまって。 」
宇髄「 気にしないでください。お館様のお望みや、話は必ず耳に入れます。 」
お館様「 ありがとう天元。やはり君は優しくて強い子だね。 」
柱を引退して数ヶ月経ったある日のこと。
俺は、お館様に呼び出された。
宇髄「 滅相もないです。お館様、話とは何でしょうか。 」
お館様「 …Aの事なんだけどね。 」
お館様「 もうそろそろで、記憶を取り戻しそうなんだ。」
宇髄「 …Aが…。 」
お館様「 天元にいきなり、この話をするのはどうかと思ったんだ。けれどね、最近Aの様子が変わってきていてね。 」
お館様「 私自身、心に何か異変があったのではないかと、考えているんだよ。 」
お館様はAの記憶のことを仰りだした。
Aは昔あった出来事でショック障害になり、記憶を失ってしまった。
今も尚、過去の事は鮮明に覚えていない。
ただ俺は思っている事がある。
宇髄「 お館様。Aの記憶はもう平気だと、自分は思います。…第一Aは、里での暮らしなどを過去のことにも関わらず、鮮明に覚えているのです。」
お館様「 それは私も不確かだと感じたよ。でもA。無一郎の事は一切覚えていないんだ。 」
宇髄「 ! 」
お館様「 君と一緒に居た時の事は、Aにとってとても大切な事なんだろう。…けれど、無一郎への記憶に関しては、あんな悲惨な出来事を目の当たりにしたからこそ、何も考えられず、記憶を失ったんだと思うんだよ。 」
お館様は表情一つすら変えず、穏やかで優しい微笑みを見せた。
宇髄「 Aが記憶を取り戻したら、どうなるのでしょうか。 」
お館様「 …その事に関してあまねと相談したんだ。Aの心の発達状況の記録をしのぶからもらって、その記録を元にどうなるか考えた。 」
お館様「 恐らくAは、記憶を取り戻した場合。」
「 痣というものを発現されるだろうね。 」
__________________________
A視点
あぁ、私。忘れていたんだ。 大切な事、忘れていた。
無一郎くんと過ごしたかけがえのない時間を。
無一郎「 A…? 」
A『 …… 』
…記憶なんて失わなければよかったのに。
36人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
諸刃 - 更新楽しみにしています!がんばってください!!!応援してます♡ (8月29日 12時) (レス) @page3 id: b434511ad8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あ っ ぷ る | 作成日時:2023年8月12日 21時