天才と馬鹿は紙一重？【in×ar】

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俺はポツンと下を向いて、ただ地面を見つめていた。

伊｢大ちゃん｣
有｢…なんだよ｣

伊野ちゃんの顔を見ず返事をする。

伊｢これで良かったの？｣


有｢…だってこの中で１番辛いのはあいつらだ
好きだった奴も取られて、多分相当苦しかったと思う｣



ポタッポタッとアスファルトの道に雫が落ちる。




有｢っ…っ、ぐすっ…っ…！！｣

伊｢…｣

伊野ちゃんは俺を抱きしめてくれた。
俺は何も言わずただ流れてくる涙で伊野ちゃんの肩を濡らした。



俺たちの友情はもう作り直せない。
なら、もう跡形も無くなるまで消そうとした。

分かっていたのに、やっぱり辛い物は辛い。





伊｢頑張ったね大ちゃん｣
有｢っ…ぐすっ…別に頑張ってねーし｣
伊｢頑張ったよぉ、人に気持ちを伝えるって…凄い体力を使う事なんだよ｣
有｢知るか馬鹿っ…｣
伊｢大ちゃんに馬鹿って言われたら、俺人間じゃないと思う｣

有｢しねっ…くそっ…こぼうっ…｣



伊｢はいはい｣





伊野ちゃんは更に強く抱きしめくれて


俺はそれに答えて、彼を強く抱きしめた。

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