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問59 ページ12

さっきとおばさんと同じ音がして
伊野尾はその人に叩かれると床に倒れていった。

俺はすぐに伊野尾に駆け寄った。

有「伊野尾!!」
?「あ?なんだよこいつ」
伊母「やめて!慧のお友達なの!」
?「ふーん、こいつ友達とかいたんだな」

その男は俺を見下ろすとニヤッと笑って、俺は睨み返した。

有「あの!警察呼びますよ」
?「は?これは躾だよ、お父さんの約束を守られなかった罰だよ」
有「…お父さん…?」

ハッと伊野尾の会話を思い出し、おばさんの方を見ると悲しい顔をしていた。

伊母「お父さんじゃなくて…元夫よ…ハンコだってちゃんと押したわ」
?「あー別に元夫だろうと息子を躾する権利ぐらいはあるだろ

ていうか慧てめぇ、俺の約束どうしてくれんだよ、お前が断ったせいでこっちが攻められてんだよ!!」

伊「っ!!」

有「ちょっ!」

そいつは伊野尾をまた殴った。
俺は伊野尾の前に入り、バッと両手を広げた。

有「や、やめて下さい!」
?「は?なんだよお前っ」

そいつは拳を握り、俺に向かって殴ろうとしていて俺はギュッと目を瞑った。


伊「やめろ!!」


伊野尾は大声を出し立ち上がるとワナワナとギュッと握りしめた拳が震えていた。

有「伊野尾…!」
伊「…お金、あげるから…今日は帰ってっ…」

伊野尾は走ってリビングに行くとそいつに茶色い封筒を押し付けた。

伊「俺の給料だからっ…帰って!」
?「はっ…じゃあな慧、あゆみ、麻衣、芽衣」

そいつは封筒を見てにやつくと帰っていった。

伊母「はっ…」

おばさんは力が抜けたようにへニャと床に崩れ落ちて、双子はドアからこちらを覗いていた。

伊「…ごめん」
有「伊野尾…」
伊「…」

伊野尾は立ち上がると俯いたまま階段を上がっていってしまった。

伊母「大貴くん、ごめんなさい…変な事に巻き込んじゃって」
有「いや、あの…」
伊母「さっ!朝ごはんの続きにしましょぉ、芽衣と麻衣もご飯の続きよぉ」

おばさんはニコッと笑うと双子に声をかけてリビングへ戻っていった。

伊母「あ、大貴くん」

おばさんはドアから顔を出すと困った顔をして

伊母「慧…見てきてくれる?」
有「ぁ…はい」

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夕焼け - とっってもおもしろくてきゅんきゅんして感情がぐちゃまぜになって(*^ー`) (2017年7月31日 20時) (レス) id: e5eac634ae (このIDを非表示/違反報告)
*jumpだいすき*(プロフ) - 更新頑張って下さい! (2017年4月8日 23時) (レス) id: c1edec9217 (このIDを非表示/違反報告)
りりか - 更新待ってます!凄くお話好きです!!りりか (2017年4月3日 1時) (レス) id: e15ff2950f (このIDを非表示/違反報告)
アイ - ちょっともう泣きそうです… 続き楽しみにしてます! (2017年3月28日 15時) (レス) id: 6d0a6d980b (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - つづき待ってますっ(`・ω・´)ゝ (2017年3月28日 0時) (レス) id: 81cd7ebd26 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蟻岡大貴 | 作成日時:2016年12月29日 2時

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