家政婦から嫁になりました【灰谷蘭】

気になること ページ9

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今日は何の世間話かなって、毎回ちょっと楽しみ。

明司さんは初めて会った時から
色んな話をしてくれて、私の話も聞いてくれる。

多分、蘭さん以外の梵天メンバーの中では
一番会話してるかもしれない。

不思議な関係だけど居心地がいいの。



明「A…今日は何聞きてぇ？」



今日は…気になってることを明司さんに聞いてみる。



『ねぇ…聞きたいことがあるんだけど。』


明「…なに、改まって言われると怖えーわ。笑」


『あのね…蘭さんのこと。』


明「……なに。」


『蘭さんって…仕事で女の人と接することあるの？』



私がそう聞けば、一瞬時が止まったみたいになって。
明司さんは私の顔を見てニヤリと笑った。



明「お前そういうの気になんの？笑」


『…気にしてなかったけど、最近ふと思ったの。』


明「…ふーん。…あるって言ったら？」


『仕方ないって思うけど、ちょっと心配。』


明「…浮気とか？笑」


『しないって信じてるけど、心配になることはあるよ。
仕事の時の蘭さん…私知らないし。』


明「A…お前さ、俺らの仕事
何となくは分かってっとは思うけど…」


『…うん、すごく悪いことしてる。笑』


明「……ざっくりすぎんだろ。笑」


『だって…あんまり気にしたことないもん…
気にしないようにしてるというか。』


明「蘭からは何も聞かねーの？」


『うん…蘭さんから話すこともないし、
私からも聞くこともない。』


明「…アイツが話してねぇなら俺もやめとくわ。」



…なんで？

明司さんがタバコの火を消しかけて
次のタバコに火をつけようとした瞬間
私はその手を止めた。



『教えてくれないの…？』


明「んー…相変わらず女は寄ってくると思うよ？
どう対応してんのかは知らねーけど。笑」


『やっぱりそうなんだ…。』


明「アイツ女の扱い上手いしな。
なんだかんだ優しいし？」


『…それは知ってる。』


明「心配しなくても、お前愛されてんじゃん。」


『それも分かってるけど…』


明「…………妬く？」



明司さんはちょっと楽しそうに私の顔色を伺ってくる。

蘭さんが他の女の人と接する。

……やだ。




『…………妬く//』




眠ってるマイキーを見つめながら
私は唇を噛み締めた。
別に浮気された訳でもないのに。

ちょっと想像しただけで胸が苦しくなったから。




明「……お前やっぱ可愛いわ。」




明司さんはそう言った後、
「今のは父親目線な」と笑いながら煙を吐いた。



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