涙。(WN.side) ページ27
部屋に戻るとベッドの上で布団にくるまっているワトソンくんがいる。
珍しい、彼女がここまで感情を露わにするのは。
いつも冷静沈着なのに…それ程スカーレット妃の発言が許せなかったのか。
彼女のベッドの端に座り、優しく布団を叩く。
WN:「ワトソンくん」
A:「…………放っておいて下さい」
WN:「嫌だ」
A:「……どうせ僕は子供ですよっ、腹が立って会食の席から立ち去るとかっ、」
WN:「誰も怒ってない。むしろあの場面でスカーレット妃の味方をする奴がいると思うか??」
A:「それはっ、その……」
WN:「大丈夫だから、出ておいで」
A:「……………」
渋々応じた彼女は顔だけを布団から覗かせる。
その瞳はいつもより強気でなく、心做しか潤んでいるように見えた。
A:「ごめんなさい…っ、ごめんなさいウォヌ氏…っ」
やがて堪えきれずベッドの上に綺麗な雫が落ちる。
俺は強引に彼女から布団を剥ぎ、華奢で子供みたいな身体を自分の腕の中に閉じ込めた。
そして、壊れないように優しく頭を撫でる。
WN:「大丈夫、大丈夫だ。だから、泣かないでくれ」
A:「ごめんなさいっ、ごめんなさい、、っ、、」
謝り続けるワトソンくん。
綺麗に纏ったドレスも皺になり、俺のスーツにはメイクが滲む。
A:「お願いです、っ、、僕の事嫌いにならないでっ」
思い出す。
彼女と初めてであった時のことを。
あの時も君は人の目を気にして泣いていた。
WN:「バカだな……嫌いになるわけないよ」
そんな君を助けたくて。
好きになったんだ。
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ににに(プロフ) - こんにちわ！お話の設定がすごく面白いですしオリジナリティーがあって素敵です！応援しています！あと夢主ちゃんが可愛いすぎます (2021年7月10日 13時) (
レス) id: 7d20e8f7f5 (このIDを非表示/違反報告)
静瑠(プロフ) - うきさん» 初めまして、コメントありがとうございます!!!!ミステリー系の小説が好きでウォヌくんに似合うと思い書いています(^^)これからもご愛読頂けたら嬉しいです!!!! (2020年7月12日 13時) (レス) id: be2936d6a9 (このIDを非表示/違反報告)
うき - 初めまして、コメント失礼します。面白いお話かつ雰囲気がとても好みです。これからも応援しています！ (2020年7月7日 23時) (レス) id: 630d40c794 (このIDを非表示/違反報告)
静瑠(プロフ) - フラワーさん» 初めまして、コメントありがとうございます!!!!更新遅くなりますが頑張りますね(*^^*) (2020年6月16日 22時) (レス) id: be2936d6a9 (このIDを非表示/違反報告)
フラワー(プロフ) - はじめまして。面白いお話ですね。続き楽しみにしています(^o^) (2020年6月16日 20時) (レス) id: 26502574e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：静瑠 | 作成日時：2020年6月13日 23時
