世界一大好きな君へ (ページ15)

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第十五話＿noside＿ページ15

次の日の夜。

Aは五月蝿いお祭りのなか、独りで社の中で座っていた。もちろん、巫女様の服を着て。

貴女『…本当に五月蝿い。』

夜中になってもいっこうに終わりそうにない祭り。

それどころか人がどんどん増えていく。

Aはそっと神社を覗く。

まだ伊作は来ていないようだ。

すると

＿ｺﾝｺﾝｺﾝ＿

誰かが社の裏の出口の扉を叩いた。

貴女『ﾋﾞｸｯ』

Aはびくりと肩を震わせたあと、

そっと裏の出口の外を覗く。

貴女『伊作さん。今晩わ。』

Aは出来るだけ落ち着いた態度を取る。

伊作『今晩わ。Aちゃん。お迎えに上がりました。ﾆｺ』

伊作はわざとっぽくAの前で膝まずくと、手を差し伸べた。

貴女『なんですかそれ。バカじゃないですか。早くいきましょう。』

伊作『あれ？君を救いに来たのに、何？その態度はぁ？』

伊作はまた、意地悪に笑う。

流石にいけないと思ったのか、Aは

貴女『す、すみません…。アリガトウゴザイマス。』←

そう返す。

そして伊作の手を取ると、二人で外へ出た。

が、そこに立ちはだかっていたのは……

貴女『……ﾂ!?!?!?』

伊作『？？』