【文スト】クール系少女は敦と同じ孤児院出身です！

8.〃 ページ8

貴方side

今俺達は倉庫にいる

敦｢太宰さん、何を読んでいるんですか?｣

太｢いい本｣

んな物騒な本がいい本とか此奴頭おかしいんじゃないか?

あっ、もう手遅れか←

敦｢こんな暗い中でよく読めますね｣

太｢目は良いから、それに内容は全て頭に入ってるし｣

敦｢じゃあなんで読んでるんですか?｣

太｢何度読んでもいい本はいい｣

敦｢本当に虎は此処に現れるんでしょうか｣

太｢現れる｣

敦｢ﾋｯ｣

貴｢大丈夫だ落ち着け｣

太｢あぁ心配要らない｣

敦｢えっ｣

太｢虎が現れても私の敵じゃないよ、こう見えても武装探偵社の一隅だ｣

敦｢凄い自信ですね、なんか羨ましいです。

僕なんか孤児院でもずっとダメなやつって言われててその上今日の寝床も明日の食い扶持も知れ無い身で｣

始まったか…

孤児院の奴ら今思い出しても腹が立つ…！

敦｢確かにこんな奴が何処で野垂れ死んだって誰も気にしない…いやいっそ虎に食われて死んだ方が…｣

貴｢中島…大丈夫だから｣

敦｢うん…｣

太｢さて、そろそろかなぁ｣

ｶﾞｼｬﾝｯ

敦｢えっ！｣

ﾄﾞﾃﾝｯ

敦｢い、今奥で物音が…｣

太｢そうだねぇ｣

敦｢きっと奴ですよ!太宰さん｣

貴｢中島落ち着け！｣

太｢そうだよ、風でなにか落ちたんだろう｣

敦｢人食い虎だ!僕達を食いに来たんだ!｣

太｢落ち着きたまえ敦君、虎はあんな所から来ない｣

敦｢どうして分かるんですか!｣

太｢そもそも変なのだよ｣

敦｢えっ｣

太｢経営が傾いたからって、そんな理由で養護施設が児童を追放するかぃ?大昔の農村じゃないんだ。

や第1に経営が傾いたのなら1人2人追放した所でどうにもならない、半分位減らして他所の施設に移すのが筋だ｣

私はゆっくり中島から離れた

敦｢な、何を言ってるんです太宰さん…｣

太｢君達がこの街に来たのが二週間前、虎が街に現れたのも、二週間前

君達が鶴見の辺りに居たのが4日前、同じ場所で虎が目撃されたのも4日前…国木田君が言ってたろ、武装探偵社は異能を持つ輩の寄り合いだと…余り知られてはいないが、この世には異能の力を持つものが少なからずいる｣

中島の身体がどんどん人ならざるものになっていく…

太｢そしてその力で成功する者も居れば、力を制御できずに身を滅ぼす者もいる｣

虎化完了ってか…

太｢多分施設の人は虎の正体を知っていたが、君達には教えなかったのだろう。君だけが分かっていなかったのだよ…君も異能の力を持つ者だ写し身に機獣をおろす月下の能力者｣

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