【文スト】クール系少女は敦と同じ孤児院出身です！

30.〃 ページ30

貴方side

芥｢騒がしい｣

ｶﾞﾝｯ

〜〜ｯ!やっべぇな｡

そろそろ意識が飛ぶ…耐えるのでギリギリだ…

敦｢綺羅璃ちゃん!｣

芥｢異能力───

───羅生門!｣

ｽﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞ

芥｢勿論今のは態と外した｡

だが僕の羅生門は悪食､あらゆるものを喰らう｡

生け捕りが目的だが抵抗するならば､次はお前の足を奪う｣

敦｢何故…どうして､僕が(それも､僕のせい…僕が生きているだけで､皆を不幸にするのか?)

貴｢逃…げろ…中島…｣

早く…逃げろ!

敦(!綺羅璃ちゃんはまだ息がある)｢ｸｯ…うおおおおおおおおお!うわあああああああああ!｣

芥｢玉砕か､詰まらぬ!｣

ﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞ

ｶﾗﾝｶﾗﾝｶﾗﾝｶﾗﾝｶﾗﾝ

芥｢今の動きは中々良かった｡

しかし所詮は愚者の蛮勇､言っただろう､僕の黒獣は悪食､あらゆるものを喰らう｡

銃弾の飛来し着弾する迄の空間そのものを食い削った｡

槍も炎も空間が断絶していれば､僕迄は届かぬが道理｡｣

敦(そんなの攻撃の仕様が無いじゃないか!)

芥｢そして僕､約束は守る!｣

!拙い!

貴｢中島!｣


次の瞬間､中島の右足が宙を舞った

敦は｢うわああああああ､あああああああ!｣

敦side


敦(幼)『うわああ､ああ､あああっあっあああ!』

ﾊﾟﾝｯ

院長『泣くのを辞めろ餓鬼!

せんなく泣いて許されるのは､負うてくれる親のある子のみ!

親にも捨てられた様な者に泣く資格などない!』

敦『そうだ…僕はずっと見捨てられながら生きてきた…

泣く事も許されず､誰からも認められず､人間としての居場所も無く…』

?『大丈夫か?』

敦《!?綺羅璃ちゃん…》

貴(幼)『今日はどうした?』

敦(幼)『…』

貴(幼)『…何か言わなくちゃ分かんねぇよ…でも､その様子から院長に又何か言われたんだろ…』なでなで

敦(幼)ｺｸｯ

貴(幼)『はぁ…確かに院長の言ってる事は正しいかもしれない…

だが、俺の前では我慢しなくていい｡泣きたいなら泣け｡

笑いたければ笑え｡

文句を言いたければ好きなだけ言えばいい｡

俺が全部受け止めてやる』

敦(幼)『……』ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

貴(幼)『……』なでなで

敦《でも､綺羅璃ちゃんは違った…何時もそばに居てくれた…

何時も僕の話を聞いてくれた｡

辛い時は頭を撫でてくれて､楽しい事があった時は『よかったな』って言ってくれた｡

悲しい時は静かに寄り添ってくれた｡

孤児院から追い出されても､一緒に居てくれた…寶､今度は僕が!》

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