エースのガールフレンドだと思っていたら本当はそうじゃなかった子の話 (ページ2)

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＃２ページ2

「っはぁ、はぁ…まじか」
食堂からだいぶ離れた所まで来たせいか、走っていなかったのに息が上がる。
「(私は、エースにとっては、邪魔、なのかな。)」
そもそも今は男装しているが、私はれっきとした女子である。そして、エース・トラッポラの彼女だ。

…多分”ボク”が”私”だっていうことにエースは気づいていないと思うが。

そしてあの男はさっきこう言った。
『いないほうが気楽だし？』と。
確かに言っていたはずだ。
つまり、今は気楽ではないということになる。
そうさせているのはつまり、”私”と付き合っているからなのだろう。

…エースにとってそれがいいなら、私はすぐにでも別れてもいい。

悶々と考えそうな頭を強制的にシャットダウンする。
今考え込むのは流石に駄目だ。

授業開始まであと10分。ボクは急いで教室へと向かった。