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「おはよう」


「お、今日は遅刻やないね」


「まぁね」




目覚ましかけて、母にも起こしてって頼んで、
準備も夜のうちにして。


慣れとらん生活が少しぎこちない。

それでも昨日に比べたら上手くいってる方。




「あ、本戦いけたらしいね」


「ん?」


「え、なに聞いてなかったん!?」


「どういうこと?」


「いや、えっと、古謝とか3年が結構な人数が本戦出るらしくて。団体でも」


「なんで知ってるん?」


「え…古謝からライン来て…」



…え?
私には、来てない。

なんで仁菜には来てるん。



「…そっか」



なんでやろ。

ああまた胸が痛い。ズキズキして、しんどい。



「A、」


「ダンス部すごいね!」



笑うことって辛いことやったっけ。



「ちょっとトイレ行ってくる」


「あ、じゃあうちも」


「大丈夫、他にも用事あるし」



目から流れ出ないうちに、消えたい。ここから。



なにか言いたげそうな仁菜を置いて、トイレに向かった。




「、ほんまなんなん…」



がんばるって、言ってたくせに、
がんばり、を私には教えてくれんの。




「A!」


「…あれ、な、んで」



俯いてた顔を声の方に起こすと、そこにいたのはお兄ちゃんみたいな、照史くん。



「ちょっと配達でな」



少し笑うけど、私の頬に流れるものに気づくと、笑うことをやめた。



「…照史くん、」



辛いよ、
痛いよ、

こんなに重い自分が嫌や、



「っ…嫌や、」



涙が止まらない。



「、とりあえず場所移ろか」



裾で目を拭うと、照史くんに手を引かれた。

その手はすっごく暖かくて、大きくて。




.

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えいみ(プロフ) - 涙花。さん» 待ちます待ちます!!! (2017年7月9日 15時) (レス) id: 98fff2d12b (このIDを非表示/違反報告)
涙花。(プロフ) - えいみさん» fin.にしていますが実はまだまだ書くつもりですのでお待ち頂ければありがたいです、! (2017年7月9日 0時) (レス) id: f3e5fdec58 (このIDを非表示/違反報告)
えいみ(プロフ) - 終わっちゃったー!!!ビックリしました! (2017年7月8日 8時) (レス) id: 98fff2d12b (このIDを非表示/違反報告)
えいみ(プロフ) - 涙花。さん» いえいえ、これからも頑張ってください! (2017年7月6日 20時) (レス) id: 98fff2d12b (このIDを非表示/違反報告)
涙花。 - えいみさん» レス共に更新、遅くなり誠に申し訳ありません。素敵なコメントありがとうございます(^^) きゅんとなる純粋なお話にすることが第一目標でしたのでそういっていただけ嬉しい限りです。 (2017年7月4日 22時) (レス) id: 3f199a5903 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:涙花。 | 作成日時:2017年3月10日 7時

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