歌い手達が拾った幼女はちょー可愛がられています…*

学校 ページ15

Aside



初めての学校。目の前には家よりもずっと大きい建物があって、私と同じ子達もたくさん居た。楽しみ。



そ「じゃあ、行こっか。」


『はーい！』


そ「Aは、1年生だよ。」


『いちねんせい……？』



その言葉が理解できなかった。「いちねんせい」なんてわからない。どういう意味なんだろうか。


そうこうしていると、眼鏡をかけた女の人がでてきて「あら、」なんて振り向いた。どっかで見たような。



そ「あ、こんにちは。一ノ瀬です。」


「一ノ瀬さんね、待ってましたよ。それでは、お預かりしますね。」


そ「はい、お願いします。……A、頑張れ。」


『うん！ばいばい！』



そらるさんに手を振り終えると「じゃあ行こう」なんて佳菜(かな)先生が笑いかけてくれた。



佳「私がいいって言うまで待っててね。」


『はいっ。』


佳「はーい、席についてねー。」



先生がいろいろ話しているのをぼーっと見ていると「Aちゃん」と呼ばれ体が強ばりながらも進んで行く。


みんなの前に来ると礼をして口を開いた。ここでは『一ノ瀬A』そう名乗っている。



『一ノ瀬、Aです。仲良くできたら、嬉しい、です………』


『質問、ありますか……？』



すると何人かが「はいはーい！」なんて手をあげてくれた。



「えーと、Aちゃんでいい？」


『もちろんっ。大歓迎だよ！』



誰も指してないのに一人の男の子が立ち上がって名前の確認をしてきた。かっこいいな、そう思った。



「何が好きー？」


『あ、わたあめ！』


「席はどうするのー？」


『えっ…えーと……』


先「んー、」


「俺の隣、空いてるよ。俺、桜坂 蒼人。(さくらざか あおと)」


『よ、よろしく。』



こうして、一ページ目がめくられた。

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