歌い手達が拾った幼女はちょー可愛がられています…*

＊ ページ48

うらたぬきside




なにしてんだろう。


そう呟くとはぁと息を吐く。


白い息が俺の気持ちとは裏腹に軽く消えていく。


しばらくその場に立ち止まっていたが、公園から聞こえる子供の声にハッとして周りを見渡す。


必死に"A！"と叫ぶ。


と、その時だった。



『るすすん！』


る「今日はお泊まりやで！」



え、と信じられないような顔をする。


今、なんて？


思わず心の声が出てしまう。



う「え…？」


『あ！るすすん！』



その声が聞こえたのはAだった。


振り返るとびっくりしたようにこちらを見て、るすの袖をくいっとする。


え？可愛すぎない？俺もやられたいんだけど！！


まぁ、一旦置いといて、振り返ったるすはやばいという顔をした。



る「あ…」



と、何を思ったのかAをおんぶし始めた。



る「Aちゃん、おんぶするで！」


『いいの！？やったー！』


う「Aー！」



呑気に2人に近づく。


と、同時にるすが走り出した。


思考が停止する。



う「え、は、ちょ！るす！？」





る(バレる訳には行かない。でも、)





_____(うらたん、なんでそんな悲しい顔してるん？)_____

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