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声が聞こえて振り返ったAは笑顔が消え俺の後ろに隠れた。
それを戸惑ったように見る、そらるさん達。
そ「A!…ごめんな。」
ま「Aちゃんっ、」
天「お仕事、終わったから一緒にまわろ、う…あ…」
そう言ってあまちゅが指差したのは屋台が“あった”ところ。
察しのとおり、もう屋台は片付けられており、あ…、とあまちゅが声を出す。
志「終わってもうたんか…」
セ「Aちゃん、花火見ようや…?」
う「A。ちょっとSouとEveのところに行って?」
『うんっ 。 』
S「Aちゃん!」
AがSou達の方へ行ったのを確認してそらるさん達に向き直った瞬間、どがっ、という音がなり響いた。
E「え、ちょっ、うらたさん!?」
此方をじっ、と見ていたEveが焦るのも無理はない。
俺がそらるさんを殴ったからだ。
AはSouと話しているがSouは心配そうにこっちをチラチラ見ていた。
う「Eve、あっち行ってろ。」
E「はい、」こくっ
心配そうに俺の目を見ると駆け足でAの方へ向かって行った。
う「Aが、どれだけ楽しみにしていたか分かる?」
一息ついて、俺達がいない間はどれぐらい作業したわけ?、と問う。
間をおいて坂田が目に涙を浮かべながらも口を開いた。
さ「うらさんっ…僕達っ、ずっと休憩しててっ…十分くらいしかっ、やってませんっ…」
う「全員が?」
と言うとるすが手をあげた。
る「俺は、ちゃんとやっとったよっ、ただ、頑張っても終わらんくてっ…、」
涙を溢するすにAが近寄ってきた。
『るすすん…?泣いてるの…?』
る「な、泣いとらんよ…!」
る「ごめんな?お仕事、頑張ったんやけど、終わらんくて、一緒に行けなかったん…ごめんな…」
『るすすんは、』
るすは説明するとAの言葉に目をぎゅ、と瞑っていた。怖い、と言うように。
『るすすんは、頑張りやさんだもんね。知ってたよ、お部屋にいるときも、朝起きれないのも遅くまでずーっとお仕事やってるからって。』
る「ほんまに…?じゃあ、そらるさん達も許してくれへん…?本当は一生懸命やっとって、疲れてただけやから…」
言葉を濁するすにAはじっ、とそらるさん達を見て、口を開いた。
『うらたんっ、本当のこと?』
う「うん、ほんと。」
『そらるさん、』
そ「なに?」
『花火大会は、やくそく。』
途端、Aをぎゅ、と抱きしめるそらるさん。
腕の中で笑うAはとても幸せそうだった。
-夏祭りend-
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紅華 - コメント失礼します。莉犬くんの一人称"僕"じゃなくて"俺"です。そこがやっぱり気になっちゃって(>人<) (2019年10月10日 21時) (レス) id: bbc4110774 (このIDを非表示/違反報告)
秋原カエデ - 面白い!笑っちゃう時もあるし、ドキドキする時もある。てかこれ程アンチを潰したいと思ったことないです(真顔) (2019年8月8日 23時) (レス) id: bda1ec34af (このIDを非表示/違反報告)
でんぷん糊 - すみません、Eve君の一人称は俺じゃなくて、僕です。 (2019年5月29日 22時) (レス) id: 54b9eda35c (このIDを非表示/違反報告)
ほわほわセンラー(プロフ) - 面白いですね(*^_^*) (2018年8月25日 0時) (レス) id: f570358587 (このIDを非表示/違反報告)
オラフ(プロフ) - 高く〜のところひとりで笑ってしまいましたトイレットペーパーのところも面白かったですこれからも頑張ってください (2018年8月22日 2時) (レス) id: 938ccee61b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なの | 作成日時:2018年5月20日 23時