やめて ページ28
luz side
ねぇ、お願いや、やめてや…！
そんなに歌い続けたら俺でも辛いねん。
目の前でふらつき、辛そうにしながらも必死に歌い続けるAちゃん。
『気分次第です、僕ら〜♪…』
さ「なぁ！Aちゃんっ…」
ま「出てきてよっ…！！」
う「声が…」
『月に紫雲花に風〜♪…』
そ「A！！」
志「聞こえてるんやろ！？」
『ハイハイ、チャイナ〜♪、っごほ…ぅっ…はぁ…ごほっ…！』
Aちゃんは声をからしながら、歌って、ついに咳をしながらしゃがみこんだ。
そ「っ…！A！」
歌「出ておいで…？」
る「ねぇ、なんでなん？」
『…』
る「なんで無理してそこまでするん？」
『…さっき私が歌ったとき、そらるしゃんの声が汚れる、ってきてた。私がうまくないからっ…私がダメだからっ…！練習しようって…それまでっ…ここからでないっ！』
そ「…A、そらるさんは今のAが好き。誰もAになれはしない。胸を張っていいんだよ？自分ばっかり責めないで。」
『ｯ…誰も気づかなかった秘密の歌を君に届けよう〜♪』
そらるさんの言葉とこの曲を聞いた瞬間、Aちゃんは、はっ、と息をのんだ。
『誰も君になれやしない、胸を張って歩こ〜♪…ｯ…』
サビを歌い始めたAちゃんはそこを歌うと息をのみ、崩れ落ちるようにうずくまった。
ま「Aちゃん！？」
志「しっかりしぃや！！」
る「どうしたん！？」
うずくまるAちゃんに叫ぶ俺やまふ、志麻くん。
Aちゃんの周りを行き場のなくしたメロディーが飛び回る。
少しして、Aちゃんは立ち上がり、部屋の鍵をかちっ、と開けた。
それを見逃さず、そらるさんが思いっきりドアを開けたと同時に抱きしめていた。
そ「…Aっ…」
ま「Aちゃん…！」
『あのね、そらるしゃん。』
そ「どーしたの？」
『私、自分ばっかり責めるのやめる。』
そ「うん、」
『ちゃんと胸張って生きるよ。』
そ「そっか。今日はもう、喋んないで。」
う「声が大変だからな。」
そんなことを言うそらるさんにAちゃんは“あと一個！”と言った。
『今までの自分に大きく手を振るね！』
そ「…！それがいいよ。」
Aちゃんがそう言うと軽くにこっ、と優しく微笑むそらるさんはイケメンだった。
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紅華 - コメント失礼します。莉犬くんの一人称"僕"じゃなくて"俺"です。そこがやっぱり気になっちゃって（＞人＜） (2019年10月10日 21時) (
レス) id: bbc4110774 (このIDを非表示/違反報告)
秋原カエデ - 面白い！笑っちゃう時もあるし、ドキドキする時もある。てかこれ程アンチを潰したいと思ったことないです(真顔) (2019年8月8日 23時) (レス) id: bda1ec34af (このIDを非表示/違反報告)
でんぷん糊 - すみません、Eve君の一人称は俺じゃなくて、僕です。 (2019年5月29日 22時) (レス) id: 54b9eda35c (このIDを非表示/違反報告)
ほわほわセンラー(プロフ) - 面白いですね(*^_^*) (2018年8月25日 0時) (レス) id: f570358587 (このIDを非表示/違反報告)
オラフ(プロフ) - 高く〜のところひとりで笑ってしまいましたトイレットペーパーのところも面白かったですこれからも頑張ってください (2018年8月22日 2時) (レス) id: 938ccee61b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なの | 作成日時：2018年5月20日 23時
