ポーの一族 新しい出会い

アランの企み ページ3

さぁ。アラン。どうする？すると、Aが

「アランはエドガーの友達？家族？」

「従兄弟。」

「そうなんだね。でも、どうしてこの町に？」

「まぁ、ね。色々あって。僕は自分で言うのもなんだが、君みたいに大富豪だった。自由になりたかった。すると、エドガーが手を差しのべてくれた。まぁ、今はエドガーと旅をしているようなものだよ。」

「…私も同じ…。自由になりたい…。何もかも、決められていたでしょう…？」

エドガーはアランに注目していた。Aも自由になりたがっているのを知った今どう行動するかに。

「あぁ。君も…自由になりたいんだ…。それじゃあ…僕達と一緒に旅に出よう。」

アラン！？まさか…！

アランが段々とAに近づいていく。

「え？旅？楽しそうだね！でも、私…」

「遠慮はいらないよ。A。」

「そうじゃ、ないの…。遥か昔の顔も知らない小さなおじいちゃんのためにも…私はこの家にいなきゃいけない。」

遥か昔の顔も知らない小さなおじいちゃん？もしかして…もしかして…小さなおじいちゃんって…

「小さな…おじいちゃん？」

「うん。400年以上前のお話なんだけど、代々トワイライト家に伝わっているお話なんだって。」

「どんなお話？」

「当時トワイライト家の跡取り息子が突然消えたらしいの。彼の名前はアラン・トワイライト。アランと初めて会ったとき、どこかで聞いたなと思ったらこのお話の主人公の名前だったの。…私は小さなおじいちゃんのためにも…トワイライト家を支えないと…」

やっぱり…アランとは…もう、400年以上旅をしている…。それじゃあ…Aは…アランの…

「…君は……君は…自由になりたくても…家の為に生きるのかい！？」

急に大声を出すアラン。

「ア、アラン…？」

アランがAをソファに押し倒す。
Aはアランを見つめて硬直していた。

「こうなったら意地でも！！」

アランが叫ぶと、Aの白い美しい首筋に自分の唇を当てようとしていた。

まずい！！

「アラン！！」

「エドガー…」

「A、こっちに」

アランは僕を見つめて固まっている。Aはアランから距離をとり僕のところに駆け寄ってきた。Aは僕の服の裾を握っていた。その手は小刻みに震えていた。

「エドガー…Aを…こっちに…」

「アラン！何をしているんだ！」

「Aを…仲間に…」

「仲…間…？」

震えた声で僕に問いかける。

「…A…怖がらないで…聞いてくれるかい？」

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