. ページ12
.
重岡side
結局、淳太は朝まで起きひんかった。
俺と照史で交代で仮眠をとるようにして、
淳太がいつ起きてきてもええようにスタンバってたんやけどな。笑
相当疲れてたんやろうし、寝不足やったんやろ。
十何時間ごしに目覚めた淳太のそばにおったのは俺で、
照史やないとあかんかも…と咄嗟に寝室を飛び出しそうになったけど
淳太は特に何にも考えていないのか、
それとも考えられるほど頭が回っていないのか
俺の方を「なんでおるん？」とでも言いたげな顔で見つめる。
桐山「しげ、朝飯できたから先食べ……あ、」
重岡「おん、ありがとう。淳太おはような。俺はご飯食べてくるで」
桐山「淳太くんおはよう。まだぼーっとしちゃうかな、」
淳太が起きたら、体調のこと、これからの仕事のこと、
少し話そうって照史と言ってたんやけど、
この調子が続くようなら無理かもしれへんな。
と、照史が用意してくれた栄養満点の朝食を食べながら考える。
一応、事前にマネージャーに連絡してたのもあって
なんとか1週間の休みを取ってくれたと聞いた。
ドラマの撮影も順調な上に放送も先やから、
事情を説明したら淳太の体調を優先してほしいと言ってくださったようで。
問題は、淳太の体調が1週間で良くなるのか。
重岡「なに、どうしたん」
桐山「淳太くんおもっきし熱ある。どおりで何の反応もないと思ったわ…」
重岡「え、マジで？！」
桐山「しげ、悪いんやけどなんか食べやすそうなもの作れへんかな？おじやとかうどんとかでええねんけど、できそう？」
重岡「任せろ。すぐ持ってくわ」
とんでもない勢いで照史が戻って来たと思ったら、
水と薬らしきものをかっさらって再び寝室に駆け戻っていった。
なんか口に入れないと薬飲めへんやろうし、
すぐにおじやを作って寝室に持っていく。
淳太は昨日散々泣いたはずの腫らした目から
またもぽろぽろと涙をこぼして、布団にシミを作っていた。
重岡「しんどいなあ、淳太。ご飯食べるか？」
桐山「淳太くん？ごはん食べよう、ごはん」
昨日弱音を吐き続けた俺に、�陲舛磴鵑�何度も言ってくれた
「しげのせいじゃない」って言葉。
実際にこんなにも弱ってしまった淳太を前にすると
やっぱりどうもそんな風には思えなくて。
中間「………しげ、」
それでも、やっぱり淳太は1枚上手やったな。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 455人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：猫丸子 | 作成日時：2022年9月19日 3時
