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北斗side
「大我。」
窓の外を眺めていた大我が振り返る。
白い腕に繋がった管が痛々しい。何度見ても慣れないな。そう思いながら近くのいすに腰を下ろす。
「あ、北斗。来てくれたんだ。」
一筋の哀しさを混ぜて微笑む。
いつからだろう。君が笑顔の中に哀しさを浮かべるようになったのは。
入院しはじめてから？芸能活動を辞めてから？それとも、もっと前？
1カ月前に入院したときには少なくともそうだった気がする。
「ねえ北斗、」
伏せた目は、何を映しているのだろう。
「俺がいなくなった後、どうする？」
どうするのだろう……？
考えたくなくて、いつも目を逸らしてきたこと。
「それは………」
突きつけられた現実に、狼狽えるしかなかった。
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作者名：星甲斐 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hoshinokai0807/
作成日時：2020年9月13日 16時
