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元カノは家に帰れない。 ページ25

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「頼もぉおおお!」



勢いよくAが扉を開けた途端、メスがAの頬を掠った。

一滴の血が流れる。



「え、、は?……え?」



少年は一瞬で起きた出来事に頭がついていってない。



「なによ、ミズハラじゃない」



エリスのその言葉で森の後ろにいた黒服は銃を下ろした。

どうやら、Aはもうマフィアで有名らしい。



「森さん、我、外の黒服伸ばしちゃった」

語尾に(ハァト)が付きそうな言い方で言うA。



伸ばしてはない、勝手にビビって逃げたのだ。



「……それで、どうしてまた此処(ここ)に?」

それを完全に無視(スルー)する森。


「あの人が、、森さん」

全く状況が理解できていないが森さんがこの人だって事は理解できている少年。


「コウヨウに会いに行こっと」

混沌(カオス)な状態になる前にそそくさと首領執務室から出ていくエリス。



時すでに混沌(カオス)であった。



「紹介しよう、森さん。我が路地裏で会った(拾った)少年だ!」

ばばーん、とAは少年を自身の前に出す。


「え、は…?え?」



既視感(デジャブ)を感じる。



「少年だ、と出されても何処の誰だか分からないよ」


「ハッ、、そういえば名前聞いてなかったな!」

ハッハッハッ、すっかり忘れてたぞ!、とAは一人笑い転げる。



置いていかれた森と少年の空間は地獄だった。

まるで、両者とも初対面なのに共通の友人がトイレで席を外した時みたいに凍えていた。



「ゴホンッ、A君 そろそろいいかい?」



未だ笑い転げる___毛の長い絨毯で実際に転げ回っている___Aに森が聞き、やっとAは涙の溢れる目を擦り、立ち上がった。


初対面だけどできる大人だ、と少年はその時に悟った。



「また本題に戻るけど、その子をどうして此処に連れてきたのだい?」

森は()()本題に戻ってAに聞く。


「森さんに会いたかったからだよ!」



ああ、コイツはこういう奴だったと森は思い出した。


遊園地に行きたくなったから、と

今後の人生がかかったような超重要な会議をサボって、近くの遊園地に遊びに行っていたり。


崖から飛び降りたくなったから、と

昔 中原が訪れた()()崖から命綱なしで飛び降りたりこれ()また中原が助けた。


森は悟った。

少年を家に返して、お前は地獄に帰れ、と。




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元カノは上司を恐れない。→←元カノはIQ500じゃない。



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シュピーゲルアイ - 大好きです。更新待ってます。 (4月9日 21時) (レス) @page37 id: af33028691 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ - 好きすぎます (2月20日 3時) (レス) @page37 id: fc78fe5922 (このIDを非表示/違反報告)
米粉めこ - 最高です!面白すぎて腹筋こわれましたwww (12月10日 18時) (レス) @page36 id: 29094487c6 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - こういうお話好きです!続き待ってます!!! (2022年9月18日 16時) (レス) id: f16cf667ce (このIDを非表示/違反報告)
遠藤氏(プロフ) - 三斗(トリップ願望者)さん» 自分も笑ってこようって思いまして、入社試験の回を読もうと思ったらどれが入社試験の回なのかわからず、どうしてこんなサブタイにしたのか後悔してますwww (2022年7月30日 18時) (レス) id: d7905a84e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:遠藤氏 | 作成日時:2020年5月13日 20時

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