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元カノはアポを取らない。 ページ14

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「らったった、ぱらんぱらん、ぽんぽん」

『よく判らない擬音』という歌を歌いながらAは街中をスキップしていた。



見るからに変人、通報されないのは何故かと疑いたくなる。



「ぴーぴー、だっぁざっぁいぃいい、ぽぽんぱっぱん」



お前が通報しろ、と通行人たちは他の通行人たちの眼を見る。

通報の押し付け合い。


そんな通報寸前のAには向かってる場所があった。

先日行った太宰の転職先、武装探偵社だ。


しかも、もう目の前である。



「たっだいまぁ!太宰はいるかぁ〜い?我、昨日友人と飲んだんだけどさぁ、その友人の背中をワインボトルで打ってあげたんだよね!」



探偵社の扉を盛大に開け、探偵社内は凍った。



「げ、水原」

ヘッドフォンをして長椅子に座っている太宰は嫌そうな顔をする。



「金髪眼鏡君と太宰しかいないのか?探偵社は!」



探偵社内には太宰と掃除機を掛けている国木田の二人とその他事務員だけ。



「貴様は!地球外生命体!」

国木田は掃除機を掛ける手を止め云う。



「地球外生命体だなんて、金髪眼鏡君には云われたくないなぁ〜」


「如何いう意味だ!!それに俺は金髪眼鏡ではない!」


「いや、金髪眼鏡やん。もう眼鏡が本体じゃん」

あはははははは、とAは手を叩き爆笑する。


「五月蝿い、水原。音楽が聞こえないだろう」


「ん〜…、あ、おっけ。我もお供するよ」


「…運ぶのが楽になるから良いけど」



Aは太宰が如何してそう行動しているのか予想した。

二人の会話を聞いていた国木田は全く意味が判らない。



「…ねえ、水原。君から蛞蝓の匂いがするんだけど」

太宰は鼻を摘み、正面の長椅子に座ったAに云う。



「ああ、昨日一緒に飲んだし、コレは中原の服だからね」



太宰はちょっと、ほんのちょっとだけ嫉妬したけど中原への哀れみの方が強かった。


ご愁傷様、中也。

初めての絡み酒の恐怖はさぞ死んだだろう、と太宰は心の中で中原に云う。



「でさ、聞いてよ、太宰!」



Aがそう云うと太宰は立ち上がった。



「来た」


「えぇ〜、判ったよ」

探偵社を出て行く太宰にAはついて行く。



「おい太宰、いい加減に仕事を___あれ?」



国木田が長椅子を見た時にはAの姿も太宰の姿もなかった。




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元カノは後輩に優しくない。→←元カノは無能じゃない。



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シュピーゲルアイ - 大好きです。更新待ってます。 (4月9日 21時) (レス) @page37 id: af33028691 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ - 好きすぎます (2月20日 3時) (レス) @page37 id: fc78fe5922 (このIDを非表示/違反報告)
米粉めこ - 最高です!面白すぎて腹筋こわれましたwww (12月10日 18時) (レス) @page36 id: 29094487c6 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - こういうお話好きです!続き待ってます!!! (2022年9月18日 16時) (レス) id: f16cf667ce (このIDを非表示/違反報告)
遠藤氏(プロフ) - 三斗(トリップ願望者)さん» 自分も笑ってこようって思いまして、入社試験の回を読もうと思ったらどれが入社試験の回なのかわからず、どうしてこんなサブタイにしたのか後悔してますwww (2022年7月30日 18時) (レス) id: d7905a84e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:遠藤氏 | 作成日時:2020年5月13日 20時

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