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26話 友達ところん ページ28

ころんside


お爺さんに案内されて、スタッフルーム?みたいなところに来たんだけど…


夕雅くんが、何もないところをぼんやりと見つめていた。



爺「夕雅。」

夕雅「何、じいちゃ…何で、ころちゃんさんが?」

爺「お主がそんなんじゃからじゃよ。お主がその調子じゃあ、

 店は回るが、じいちゃんとしての役割が果たせんじゃろう。」

夕雅「何言ってんだよ、じいちゃん。俺は普通だから。」

こ「それは違うでしょ。」

夕雅「何ですか、ころちゃんさん。」

こ「今の夕雅くんは、普通ではないでしょ?」

夕雅「ころちゃんさんは俺のこと知らないじゃないですか。」

こ「うん、知らない。僕のことが大好きで、佳兎くんのことが

 大好きで、すとぷりのことが大好きだってことしか知らないよ。」

爺「お主ら二人で話しておくんじゃな。しっかりせい、男、なんじゃろ?」

夕雅「っ男、だし…俺は男だよ。」



何で、そんなに苦しそうなの?何で、男って強調してんの?


気付いたら僕は、夕雅くんを抱きしめていた。佳兎くんとはまた違う、


儚さを感じた。お爺さんは、音もたてずに部屋から出て行った。



夕雅「っ離して下さい。」

こ「ヤダ。離したら、そのまま抱え込んじゃうんでしょ?」

夕雅「っ、本当に、俺は大丈夫ですから。救いが必要なのは、

 佳兎であって、俺じゃないですから。俺は、普通で、

こ「普通とか普通じゃないとか、基準はどこにあるの?」

夕雅「っ、え…」

こ「普通に基準なんて無いじゃん。二人がそれぞれ抱えているものを、

 僕達は知らない。でも、普通だって言い張る必要はなくない?

 きっと、仕方がない、で片付けられるようなことじゃないと思うんだけど…

 それも、夕雅くんの個性の一つなんじゃないかな。」

夕雅「個性、なんて言葉で…括らないで下さい…」

こ「ご、ごめんね?…ねぇ、僕に話してみてよ。僕、大抵の

 ことになら理解はあるし…それに、勝手に秘密をバラしたりする気は

 ないし。人に話したら、悩みも軽くなるって言うでしょ?

 それに、知らないとどうにもできないんだよ。助けたくても。」



僕はまだ、夕雅君の隠していることは知らない。


だから、こうやって、震える身体を抱きしめることしかできない。


離してって言ってたのに、自分で、僕の服にしがみついてる。



こ「話してみてよ、夕雅くん。吐き出しちゃった方が、きっと楽だから。」

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hello - 体調に気を付けて頑張ってください! (8月6日 21時) (レス) @page39 id: 225059d348 (このIDを非表示/違反報告)
カカシ(プロフ) - 続き見たいです‼️長ーく待ってます! (2022年1月29日 23時) (レス) @page39 id: 21f3ca7819 (このIDを非表示/違反報告)
柚木唯月(プロフ) - おつかれ様です作者様!さん» コメありがとうございます。うちの高校、前期後期?みたいです。赤点回避できたかは全てのテストが帰ってきてからお伝えします (2021年6月15日 23時) (レス) id: 9b9bd0c342 (このIDを非表示/違反報告)
おつかれ様です作者様! - 私…期末テスト始まるんですけど。早すぎません? (2021年6月10日 21時) (レス) id: 3429c88509 (このIDを非表示/違反報告)
柚木唯月(プロフ) - なえさん» ありがとうございます!更新再開は中間考査が終わってからになってしまうかもしれませんが、徐々に更新しようと思っていますので、これからもよろしくお願いします_ _)ペコリ (2021年5月27日 23時) (レス) id: 9b9bd0c342 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柚木唯月(元:美術部) | 作成日時:2020年11月29日 13時

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