愛したヒトの殺し方《セブルス・スネイプ》 (ページ9)

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大広間に着いた私は、すぐに自分の席に座った。

大広間では、生徒達が談笑したり、食事をしたりしている。
それを、教師達(私とフィルチを除いて)は微笑ましそうに見ている。

私も生徒達を眺める...ンン、否、Aの姿を確認する為に、生徒達を見渡した。

「......？」

可笑しい。
グリフィンドールの席に、Aの姿を確認できない。
特徴的、それでいて美しいあの銀髪が、見当たらないのだ。

いつも行動を共にしているポッター達の所にもいない。
(ついでに言うと、グレンジャーもいない。)

何かに巻き込まれたのかと思ったが、Aの事だ、グレンジャーといるのだろうと思い込み、私も食事をしようとしたところで

気が付いた。

ク(.)ィ(.)レ(.)ル(.)が(.)、(.)い(.)な(.)い(.)。

.

ク「_____っ大変です！！
ト、トロールが、トロールが...ｯｯｯ！！！」

大広間に駆け込んできたクィレルは、以前までのクィレルとは大違いな程慌てていて、ダンブルドアの姿を確認すると、きゅぅと気絶した。

しばらくの沈黙が大広間に訪れるが、数秒後___

嗚呼、やはり。
生徒達が悲鳴をあげ、逃げ惑い始めた。

ダンブルドアが生徒達に「静まれ」と声をかける。
どうやら、監督生を先頭に、寮へ帰すつもりのようだ。

私が校長をちらりと見ると、校長も私を見ていて、その瞳には、「賢者の石の安否を確認してこい」という意志があった。

「...人使いが荒いですな、校長も。」

私は席を立ち、賢者の石の隠された部屋へと向かった。

.

結論を言おう。
賢者の石は、盗まれていなかった。

と言うのも、賢者の石の隠された部屋へ向かうには、とある部屋を通らなければならないのだが、
その部屋にある隠された部屋への入り口は、巨大な三頭犬が守っている。

私がその部屋に入ったとき、三頭犬は隠された部屋への入り口の上から一歩も動いておらず、寝てもいなかった(その犬は音楽を聞くと眠るのだ)。

しかし、私が賢者の石が盗まれていないのを確認し、「さて帰ろう」とした時___

「_____ｯｯゥグッッ！！！」

突如痛みに襲われる。
三頭犬に、左足を噛まれたのだ。
痛みに、顔をしかめた。

私は急いでその部屋を出ると、先生達の元へと向かった。
先程大きな音が女子トイレから聞こえたので、いるのは多分そこだろう。

足の怪我も、悟られないようにしなければ。

？「......。」