愛したヒトの殺し方《セブルス・スネイプ》 (ページ8)

今日:7 hit、昨日:0 hit、合計:13,487 hit

ハロウィーンページ8

⭕

Aから魔法薬を貰ってから、しばらく経つ。

あの日以来、Aはよく私の部屋に来ては、授業に対しての質問や魔法薬の調合をしていた。
それもあって、二人きりの時では、お互いをファーストネームで呼ぶ仲に進展した。

(まぁ私にとっては、ファーストネームで呼ぶ仲に戻った、とも言うが。)

そして、今日はハロウィーンの日だ。
考えすぎかもしれないが、クィレルが何か仕掛けてくるかもしれない。

今年はハリーも、それにAもいる。

もし、Aの身に何か起こったら？
また目の前で、Aを失ってしまったら？

そう考えると、気が気でなかった。

「...とにかく、クィレルが何をしでかすか分かっていない今は、二人を守らなくてはならないな。」

そう口にすると、何としてでも二人を守ろうと、決意がみなぎってくる。

ジェームズの為...は絶対ない。
親愛なるリリーの為にも、ハリーを守る。

それに、A。

もう目の前で、君を失うのは見たくないんだ。
あの時だって本当は、救えた筈なのに。

...。

後悔してても仕方がない。
大広間ではパーティーが始まる頃だろう。

そうして私はゆっくりと席を立ち、いつものローブを羽織って扉を開けた。

目指すは、大広間。

もう、傷付かない為に。