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「お前はバカだな。」
どうも、奏＜そう＞と申します。
『傘l村lトlーlタ』様の歌を
萩松で曲パロをしたのがこの小説です。
※注意※
・両者生存IFの二次創作
・本家様に関係はありません
・雰囲気重視の駄作 etc.
□ふんわりとした設定□
・萩原が例の事件で一命はとりとめたものの植物状態に
・その後ほぼ原作通りに松田は捜査一課に異動
(・萩原は幽霊みたいな感じで
ぼんやり同期(主に松田)を見てた)
・一応“萩原 × 松田”です
一作目→http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yoruakero1
二作目→http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yoruakero2
三作目→http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yoruakero3
(未完成)
四作目→これ
「お前はバカだな。」どうも、奏＜そう＞と申します。
『傘l村lトlーlタ』様の歌を
萩松で曲パロをしたのがこの小説です。
※注意※
・両者生存IFの二次創作
・本家様に関係はありません
・雰囲気重視の駄作 etc.
□ふんわりとした設定□
・萩原が例の事件で一命はとりとめたものの植物状態に
・その後ほぼ原作通りに松田は捜査一課に異動
(・萩原は幽霊みたいな感じで
ぼんやり同期(主に松田)を見てた)
・一応“萩原 × 松田”です
一作目→http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yoruakero1
二作目→http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yoruakero2
三作目→http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yoruakero3
(未完成)
四作目→これ
三と四は結局繋がりませんでした。
萩が目覚めたのは、
松田が吹っ飛ぶ約半年〜一年前
ということにしておきます。
多分三だと松田は変わらず観覧車で吹っ飛んで、
萩はそれで思い出すという
誰も幸せにならないBad Endになってると思います。
ごめんなさい。
***
Hagiwara Kenji side
目が覚めてだいぶ経った。
今だに記憶は戻らない。
家族に会っても同期に会っても、
思い出すことはなかった。
起きて最初に見たのは医者でも看護師でもなく、
黒髪で天パの奴。着崩したスーツもネクタイも黒で、
手元にはサングラスまであった。
そんな全身真っ黒なソイツの名前は松田というらしく、
俺の幼馴染みで同期、更には同僚とのこと。
それなのに何も分からなくて、
少し悲しそうだった彼に罪悪感を覚えた。
出会う人皆、俺が何も覚えてないことを知ると
悲しそうに笑って
“それでも、生きててくれて良かった”なんていうから、
本当に自分はマズイ状態だったんだろうな。
リハビリとかをやり続けて、
そろそろ復帰の兆しが見えてきたらしい。
嬉しいけれど、不安が大きい。
ところで、話が変わるが“俺の幼馴染み”のこと。
彼と会うとデジャブを感じる。
例えば、彼が他の同期と仲良さげにしてるとモヤッとする。
(前の俺は“ジェラる”とか言ってたらしい。
それも思い出せないけどしっくりくるから今も使ってる。)
他にも、下手くそな歌声や俺を“ハギ”と呼ぶ声、
手のひらに足音に呼吸。
ふと、“あれ、知ってる。”と思うんだ。
あと、夢を見ると、必ず誰かが泣いてるのを
ただぼんやり見てる夢になる。
その泣き声にも覚えがある。
その夢をみるたび、助けなきゃと思うのに、
体に何かが絡まってるように動けない。
でも絶対助けなきゃいけないはずなんだ。
それと、誰かに、何か言わなきゃいけなかった気がする。
きっとそれは、夢の中の泣いてる誰か。
太陽の下で、言いたかったこと。
それをどんなに考えても、最終的には
“君を愛した俺を許して”にしかなんなくて、
何度も考えるのをやめている。
多分俺は他のやつより長くは生きられないと思う。
だから早く思い出したいのに、
姉からも同僚からも、ダチからも松田からも、
沢山思い出話をしてもらって、
沢山きっかけをもらったはずなのに、
俺は、どうして、このままなんだ。
11月7日という日付を見ると、なんだか心がざわつく。
夢を見る頻度も増えている。
俺はもう、その泣いている誰かに諦めてほしいと思ってるけど、
どうしてもそれが言えないままで。
そのままなのかな、と諦めていたとき。
11月7日。
俺は見つけてしまった。
病院内にある爆弾を。
黒い機械を目に入れた瞬間、頭ん中で色んなものが弾けた。
がむしゃらに病室に置かれた爆弾解除に必要な道具を持ってきて、
解体途中にある人に電話した。
連絡先からすぐソイツを見つけて、電話をかけた。
コール音はすぐ切れた。
[…ハギ…?]
機械越しの声を聞き、ただ夢中で言った。
ほぼ叫びに近かったそれは、きっと届いただろう。
「っ陣平ちゃん!!病院!!爆弾あったから!!」
俺が今解体してる、ということも伝えると、
少し間を置いて、ため息まじりの笑い声。
[…流石。お前のこと信じてたぜ。]
じゃあ今から爆処何人かそっちに送る、という声を聞き、
俺は一度手を止めて、周りの避難を促し始めた。
結果として爆弾はなんとかなった。
怪我人一人も出さずに。
どうやら松田も爆弾解除をしていたらしく、
その話を聞いたときは恐怖しかなかった。
でも、本当に生きてて良かった。
**
Matsuda Jinpei side
あの電話をもらったとき、
色々な感情が頭ん中を駆け巡った。
解除して観覧車を降りると、周りの誰もが俺を怒る勢いで心配していた。
教育係のアイツなんて、俺の胸元で泣き出した。
撫でると更に泣かれた。なんでだよ。
生きてんだからいいだろうが。
今はソイツの車で例の病院に向かっている所。
そっちの爆弾も既に解体済みだ。
「…よかったわね、萩原さんの記憶が戻って。」
「……おう。起きたと思ったら記憶無くしてやがったんだ。
会ったらまず殴ってやんねーと気がすまねぇ。」
「それ聞くの5回目よ?記憶が戻る前から言ってたじゃない。」
「そりゃそーだろ。………………でも、
…記憶、戻った、のは、褒めてやんねーと、な……」
「……そうね。」
俺の声が震えていたことには、流石に触れてこなかった。
「ほら、行ってきなさい。私はここで待ってるから。」
駐車場にて、遠回しな気遣いに心ん中で感謝しつつ、
車から降りてハギの所へ向かう。
「ハギ!」
病室にはハギ一人だけで、
診察とかその他諸々は終わった後のようだった。
「陣平ちゃん……そっか、松田が陣平ちゃんだったんだ。」
「ったく、気付くのが遅せぇよ…」
「ふはっ、ゴメンね?
……でね、陣平ちゃん。」
「あ?何?」
ハギは気まずそうに俺を見つめる。
「その…怒ってる…?」
「……はっ、ほんっっとに、」
____________お前はバカだな。
涙は溢れて止まらなかった。
**
萩が目覚めたのは、
松田が吹っ飛ぶ約半年〜一年前
ということにしておきます。
多分三だと松田は変わらず観覧車で吹っ飛んで、
萩はそれで思い出すという
誰も幸せにならないBad Endになってると思います。
ごめんなさい。
***
Hagiwara Kenji side
目が覚めてだいぶ経った。
今だに記憶は戻らない。
家族に会っても同期に会っても、
思い出すことはなかった。
起きて最初に見たのは医者でも看護師でもなく、
黒髪で天パの奴。着崩したスーツもネクタイも黒で、
手元にはサングラスまであった。
そんな全身真っ黒なソイツの名前は松田というらしく、
俺の幼馴染みで同期、更には同僚とのこと。
それなのに何も分からなくて、
少し悲しそうだった彼に罪悪感を覚えた。
出会う人皆、俺が何も覚えてないことを知ると
悲しそうに笑って
“それでも、生きててくれて良かった”なんていうから、
本当に自分はマズイ状態だったんだろうな。
リハビリとかをやり続けて、
そろそろ復帰の兆しが見えてきたらしい。
嬉しいけれど、不安が大きい。
ところで、話が変わるが“俺の幼馴染み”のこと。
彼と会うとデジャブを感じる。
例えば、彼が他の同期と仲良さげにしてるとモヤッとする。
(前の俺は“ジェラる”とか言ってたらしい。
それも思い出せないけどしっくりくるから今も使ってる。)
他にも、下手くそな歌声や俺を“ハギ”と呼ぶ声、
手のひらに足音に呼吸。
ふと、“あれ、知ってる。”と思うんだ。
あと、夢を見ると、必ず誰かが泣いてるのを
ただぼんやり見てる夢になる。
その泣き声にも覚えがある。
その夢をみるたび、助けなきゃと思うのに、
体に何かが絡まってるように動けない。
でも絶対助けなきゃいけないはずなんだ。
それと、誰かに、何か言わなきゃいけなかった気がする。
きっとそれは、夢の中の泣いてる誰か。
太陽の下で、言いたかったこと。
それをどんなに考えても、最終的には
“君を愛した俺を許して”にしかなんなくて、
何度も考えるのをやめている。
多分俺は他のやつより長くは生きられないと思う。
だから早く思い出したいのに、
姉からも同僚からも、ダチからも松田からも、
沢山思い出話をしてもらって、
沢山きっかけをもらったはずなのに、
俺は、どうして、このままなんだ。
11月7日という日付を見ると、なんだか心がざわつく。
夢を見る頻度も増えている。
俺はもう、その泣いている誰かに諦めてほしいと思ってるけど、
どうしてもそれが言えないままで。
そのままなのかな、と諦めていたとき。
11月7日。
俺は見つけてしまった。
病院内にある爆弾を。
黒い機械を目に入れた瞬間、頭ん中で色んなものが弾けた。
がむしゃらに病室に置かれた爆弾解除に必要な道具を持ってきて、
解体途中にある人に電話した。
連絡先からすぐソイツを見つけて、電話をかけた。
コール音はすぐ切れた。
[…ハギ…?]
機械越しの声を聞き、ただ夢中で言った。
ほぼ叫びに近かったそれは、きっと届いただろう。
「っ陣平ちゃん!!病院!!爆弾あったから!!」
俺が今解体してる、ということも伝えると、
少し間を置いて、ため息まじりの笑い声。
[…流石。お前のこと信じてたぜ。]
じゃあ今から爆処何人かそっちに送る、という声を聞き、
俺は一度手を止めて、周りの避難を促し始めた。
結果として爆弾はなんとかなった。
怪我人一人も出さずに。
どうやら松田も爆弾解除をしていたらしく、
その話を聞いたときは恐怖しかなかった。
でも、本当に生きてて良かった。
**
Matsuda Jinpei side
あの電話をもらったとき、
色々な感情が頭ん中を駆け巡った。
解除して観覧車を降りると、周りの誰もが俺を怒る勢いで心配していた。
教育係のアイツなんて、俺の胸元で泣き出した。
撫でると更に泣かれた。なんでだよ。
生きてんだからいいだろうが。
今はソイツの車で例の病院に向かっている所。
そっちの爆弾も既に解体済みだ。
「…よかったわね、萩原さんの記憶が戻って。」
「……おう。起きたと思ったら記憶無くしてやがったんだ。
会ったらまず殴ってやんねーと気がすまねぇ。」
「それ聞くの5回目よ?記憶が戻る前から言ってたじゃない。」
「そりゃそーだろ。………………でも、
…記憶、戻った、のは、褒めてやんねーと、な……」
「……そうね。」
俺の声が震えていたことには、流石に触れてこなかった。
「ほら、行ってきなさい。私はここで待ってるから。」
駐車場にて、遠回しな気遣いに心ん中で感謝しつつ、
車から降りてハギの所へ向かう。
「ハギ!」
病室にはハギ一人だけで、
診察とかその他諸々は終わった後のようだった。
「陣平ちゃん……そっか、松田が陣平ちゃんだったんだ。」
「ったく、気付くのが遅せぇよ…」
「ふはっ、ゴメンね?
……でね、陣平ちゃん。」
「あ?何?」
ハギは気まずそうに俺を見つめる。
「その…怒ってる…?」
「……はっ、ほんっっとに、」
____________お前はバカだな。
涙は溢れて止まらなかった。
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作者名：奏（腐っているヲタク） | 作成日時：2024年1月20日 17時
