壁山「そんなにオレって、キ.モ.いッスか…？」

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壁山「そんなに俺って、キモいっスかねぇ…。」


円堂「何言ってんだ！壁山は今年のイナダン公式人気投票で１位じゃないか！俺なんて初代主人公なのに現時点で最下位なんだぜ？」


壁山「でも…オレ…、組織票ッスし…。」


円堂「だからって何だよ〜。それだけ多くの人が本気でお前のことを応援してくれてるってことじゃないか。連投するにしても鶴使うにしても、たくさん票を入れる側にだって自分の時間割いたり手間かけたり、何らかの負担は生じるんだ。２ちゃんの奴らだって本気でお前のことが好きじゃなきゃここまでお前の票伸ばすことなんかできないぞ！」


壁山「確かに、２ちゃんの人達は本当にオレの実力や中身を認めてくれて、たくさん励ましてもくれて、本気でオレを応援してくれてるッス…」


円堂「だろー？２ちゃんで今回投票してくれてる奴らはほとんどがイナズマイレブンのファンみたいだしな。」


壁山「でも…でも…！２ちゃんの外では、俺を落とすことだけを理由にしてオレを抜かせそうなキャラに投票してる女性ファンもたくさん居るッス！」


円堂「…それは、どういうことなんだ？」


壁山「純粋にそのキャラが好きで投票するなら、それは人気投票として当たり前のことだからオレも別にこんな悲しくはならないっス。だけど…オレが１位だったりランキング内に入ってるのが嫌で、俺の順位を落とす為に他のキャラに投票してる人も結構居るみたいっス…。」


壁山「しかも色んなブログで、『壁山なんてキ.モ.い』とか『壁山が上位なんて有り得ない、嫌だ』って言われてるの、いっぱいいっぱい見ちゃったッス..。こうして話してる間にも、きっとまたそういうブログやコメントが投稿されてるっス…！うぅっ…」グスッ


円堂「そっか…そうだったのか…。確かにそれは悲しいな…。」


壁山「俺、不動さんや霧野さんみたいに見た目もかっこよくないっスし、かっこいい必殺技が使えるわけでもないッス。だけど…だけどオレだって、１話からずっと頑張ってきたッス…！」


円堂「壁山…。」


壁山「確かにオレは２話で帝国が怖くて逃げ出したりもしたッスけど、それでも…それでもオレは…！」


サク「兄ちゃん…」


壁山「サク！…そうだ。兄ちゃん、実はサクに謝らないといけない事があるっス…。」


サク「なぁに？兄ちゃん。」


壁山「実は…実は…！オレ、サクに今まで嘘ついてたッス…！」


サク「嘘…？」


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壁山（言わなきゃっス…！これでサクに嫌われるとしても、これは絶対言わなきゃいけない事だから…！）ドクンドクン


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壁山「…オレ、…本当は…本当はオレ！雷門のエースなんかじゃないッス！！」


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サク「…オレ、兄ちゃんがエースじゃなかったってことぐらい、とっくに知ってたよ。」


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壁山「…え…？」


サク「だって兄ちゃん、最初は失敗してばかりだったじゃん。」


壁山「み、見てたっスか…」


サク「だけど、野生中との試合で見せてくれた兄ちゃんのイナズマ落とし！あれは本当にかっこよかった！」


壁山「！」


サク「兄ちゃんの成長が、努力がでっかい実を結んだんだ！兄ちゃんはやっぱり凄いって思った！」


壁山「そんな…照れるっス…。でもあれ、オレはただの踏み台っスよ？」


サク「そりゃあほとんどの人はかっこよくシュート決める役に憧れるよ？でも、兄ちゃんは皆があんまりやりたがらない、踏み台役を率先してやった！しかもあんなに高いの怖がってた兄ちゃんが、恐怖心を乗り越えて、あんなに高く飛んで！それができる兄ちゃんは立派なエースだよ！」


壁山「サク…」


サク「オレが兄ちゃんを応援するのは、『オレの兄ちゃんだから』なんて安っぽい理由じゃない、兄ちゃんは最強の、雷門の縁の下の力持ちだからなんだ！」


壁山「縁の下の…力持ち…！」


サク「だからこそオレは、兄ちゃんみたいな男になりたいって、応援したいって、本気でそう思ったんだ！！」


壁山「…！」


サク「だからこんな頑張り屋で優しい兄ちゃんを馬鹿にする奴は、オレが絶対許さない！！」


壁山「…！」


サク「兄ちゃんは何歳になっても、ずっといつまでも俺のヒーローなんだ！！」


壁山「サク…！」グスッ


円堂「そうだぜ壁山！お前が居なかったら勝てなかった試合が、今までいくつあったと思ってんだ！」


壁山「キャプテン…！」


円堂「あの時お前はロッカーに隠れたりして逃げたこともあったけど、怖がりながらも帝国に立ち向かったからこそ、俺達雷門イレブンはフットボールフロンティアに参加できた！」


壁山「」グスッ


円堂「そしてその後も諦めずに特訓して成長して、その実力でイナズマ落としを完成させたからこそ、俺達は地区予選を進むことができて、優勝することができたんだ！」


壁山「うっ..キャプテン..」グスッ


円堂「お前のあの活躍があったからこそ、そしてその後もディフェンダーとしてチームの役に立ち続けたからこそ！俺達はハイソルジャー計画を阻止することも、世界大会で優勝することもできたんだ！そしてその栄光は天馬達にも受け継がれている！つまり！霧野達GOキャラが今こうやって人気なのも、元を辿ればお前の頑張りがあったからこそなんだ！」


壁山「キャプテン…そうっスよね…。本当のイナズマイレブンファンは、仮にオレに投票してなかったとしても、オレのこと、どこかで必ず応援してくれてるんスよね…！」


円堂「その通りだ！お前の今までの頑張りを否定するような奴は、本当の意味でのイナズマイレブンファンなんかじゃない！だから俺達は俺達らしく、いつも通り作品の中で頑張っていけばいいんだ！」


壁山「うおおおおお負けないっす！本気で応援してくれてるファンの人達の為にもオレ、正々堂々最後まで戦い抜くッス！そして、オレのこと認めないって人にも認めてもらえるように頑張るっス！！認めてもらえないなら、認めてもらえるようにオレがもっと頑張ればいいんスよね…！」


円堂「その通りだ壁山！俺だって負けないぜ！」


壁山「はいっス！」


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イナダン総選挙、それは新たな物語を生んだ。

その物語は、壁山の物語でもあった。


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頑張れ壁山。

君にもきっと、幸せな未来がやってくる。


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おしまい。


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あとがき

入院している間ずっとケータイのログ速？で２ちゃんのイナダン投票で壁山１位にしてハーレム作ろうぜスレを見てるんですが、壁山に投票してるVIPPERが本当に壁山のことが好きで、本気で壁山のこと応援してるってことがわかって胸が熱くなりました。

イナズマイレブンが好きだって気持ちは皆同じなんだなって。

そのことを考てたり、女子のイナダン関連のブログなどでの壁山へのえげつない中傷を見てたらどうしてもこれを書きたくなって。

だからって別に壁山への投票を促す為の物語でもなくて。

投票始まって次の日ぐらいからこういうの書きたいなーってずっと思ってたので投稿できて良かったです。


まぁイナズマキャラってみんなそれぞれの良さがあってかわいいよねって話です。


ここまで読んでくださってありがとうございました！

映画が楽しみですね！


イナダン総選挙、投票ページはこちら↓
http://www2.inazuma-movie.jp/ranking/index.php


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