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小｜中｜大｜｢なぁ旅人さん俺の話聞いてってくれよ？
暇潰し程度にさ...｣

◆これは、貴方が人形師から逃げるお話◆

｢これは、人形師のお話だ。

人形師って知ってるか？

人形を作る人のことだ。

その中でも『エルドラス・アドルム』って奴のは特に人気があった。

人らしい、人に近い。彼が作る人形はそう言うものだった。だから貴族どもに人気があった。奴等は新作が出来ると彼の店の人形をこぞって買い上げていった。

このことから、彼は人形師にしては珍しく、富と名声を持っていた。

ただ、彼は独りぼっちだった。

家族を幼い頃になくし、恋人どころか友達すらいなかった。

『寂しい。そばに居てくれる人が欲しい』

彼はいつしかそう思うようになった。

そこで彼は思い付いた。

『ならば、作ればいいじゃないか』とな。

今までの子よりも人らしく＿＿

｢人形師さん、新しいお人形はまだ？｣
｢ええ、まだですよ｣

そんな会話が増え、いつしか客は来なくなった。

そんな中、完成した。

彼の美しき最高傑作が。

素材にこだわり、何時もよりも時間をかけて作った。

人形師にとって初めての、友だちであり、恋人が。

彼は大層喜んだ。


しかし＿＿＿＿＿＿＿｣執筆状態：続編あり