TVXQ　奏心な愛　1　～ユチョン～

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Aさんの診断結果

第15話：混乱
家に着いたころには、もう0時を過ぎていた。。
「日付変わっちゃった…。」

私はベッドに身を投げた。
「なんか色々起こって、頭の中が整理出来ない…。」

名前も身元も国籍さえ分からない彼の弾くピアノの音色に惹かれていた自分。
シュン以外の人の音に惹かれるなんて…。
頭の中が混乱していた。

「ユウコに今日のことを報告しよう…。」
バッグから携帯を取り出し[メール作成]を開いた。
しかし、文章が思いつかない。
「なんて説明すればいいの…？」
ボタンを押す指が止まりそのまま携帯を閉じた。

深夜の静けさの中、目を閉じると耳の奥に微かに残る彼のピアノの音。
私はそのまま眠ってしまった。

次の日、朝日の眩しさで目を覚ました私。
「ん、あのまま寝ちゃったんだ…。あ゛っ、メーク落としない…。うわっ、スーツもシワシワ…。」
散々な姿に朝からへこむ。

今日はお店の定休日だから良かったものの…普通だったら遅刻の時間。
「とりあえずお風呂入ろう。」
湯船にお湯を張り、私は首まで湯船に浸かった。
「ふぅ～、気持ちいい～！」
少し熱めのお湯で一気に眠気が覚めた。

♪～♪～

「あっ、携帯鳴ってる。」
部屋で携帯が鳴っているのに気づき、急いでバスタオルを巻いて電話に出た。

「もしもし？」
相手は妹のエリ。私とは6歳離れている。

「お姉ちゃん、お金貸して～。今月ピンチなんだ…。」
得意の猫なで声。
「また？何に使ったの？」
「えーっと…エステでしょ、化粧品、あと洋服…とにかく今月は予想外の出費が多かったの！」

エリは私とは違い、小悪魔系のかわいい女の子。黙っていても男が寄って来る。
外見は小悪魔だけど、中身は…悪魔(笑)。彼女に泣かされた男は何人いることか…。

「明日、お姉ちゃんのお店の近くで合コンがあるんだ。合コン前に取りに寄るからよろしく。」
そう言うとエリは電話を切った。

「もしもし、エリ？…切れちゃった。 …こっちの話は全然聞かないんだから。」
いつものことながらエリの自分勝手さに私は呆れた。

「ハ…ハクション！！！！うぅ、寒っ。」
豪快なくしゃみをして、私はもう一度お風呂に入り直した。