会えない数だけ (ページ25)

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無理矢理着替えさせられ行きつけの美容院に足を運んだ

「いらっしゃいま、A！久しぶり！」

「うそ、ケイちゃん？！久しぶり！会いたかった～」

ケイちゃん

私の家の隣に住んでいた3つ上のお姉ちゃん

プロになるためにわざわざ留学までして

美容師という腕を磨き上げた

ケ「まさかAがここに通ってるとはな～」

「私もケイちゃんがここでは働いてるなんて
店長も見る目あるわ～」

店「お前相変わらず上から目線だな(笑)」

「さすがママの娘、って感じ？」

店「生意気だな(笑)」

ママの友達店長の魁くんとケイちゃんと話しながら

鏡の前に案内してもらう

ケ「本日担当させて頂きます、ケイです
宜しくお願いします」

「フフ(笑)宜しくお願いします」

ケ「今日はどんな感じにするの？」

「んー、ママに髪切れって言われたから来た」

ケ「何それ～(笑)
でも随分と長いよね、それに髪色もプリンに成りかけ」

「まあ高3から切ってないからね」

ケ「Aのこと外人ぽくしてあげるから
カットは任せて！
んー、髪色はどうしよっかな」

「色は黒にして、絶対黒」

ケ「黒？前回も黒にしてるよね？カルテ見たけど」

私の前回の記録が書いてあるカルテを見ながら

不屈な顔をしているケイちゃん

「茶色はもう飽きたの」

ケ「私は好きだけどな～
でもAがそこまで言うなら仕方ない。
その代わり、黒じゃなくてアッシュは？
軽くブリーチしてハイライト入れるけどどう？」

「お任せで(笑)」

ケ「かしこまりました！
シャンプー台セットしてくるから待っててね」

ケイちゃんが離れてスマホに目を通すと魁くんが

新たにお客さんを連れて来た

「「、、、あっ」」

「こんにちは、Aちゃん」

鏡ごしに目があった

「こんにちは、顕嵐くん」

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