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「おまたせAさん」
「…あ、野薔薇ちゃん。伏黒さんも。準備は出来ましたか?」
「はい。どっかのバカが準備に時間かけてましたが、一応」
「はぁ!?アンタこそなんで何もしないのよ!」
午前九時。五条さんに命じられた任務は、2人を宥める事から始まった。
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電車に揺られながら、吊革を掴む。
「ねぇ、Aさんが読んでたの、何?今流行りの小説?」
「うーんと…太宰治だよ」
「あー、なんか。なんちゃらは激怒した、みたいな」
「走れメロスだね」
「そうそれ!私、いまいち良さがピンとこなかったんだけど、面白い?」
「そうだなぁ。太宰治自体、ちょっと特殊な人だから」
心中ばかりをし、女性を泣かせるような作家だ。性根は腐っているだろうと思っていれば、「変な性癖もちとか?」と首を傾げる野薔薇ちゃん。
「…この小説はね、未完なの」
「はぁ?完結させる前に書くのを辞めるとか、無責任にも程が…」
「あ、そ、そうだね……あはは」
確かに無責任だ。文豪という人生を、パッと心中で終えるなんて。
「きっとどうしても、って時だったんだよ。太宰治の時代、自害なんてよくある…あ、着いたね、おりよっか」
「え…今自害とか言わなかった?」
「なんでもないよ。伏黒さん、野薔薇ちゃん、行こう」
「はい」
「えぇ!?そこで話し切る!?」
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作者 - 紅葉さん» 弐の方にもコメントしてくださっていたんですね!気づくのが遅れてしまってすみません!読んでくださってありがとうございます! (2021年2月24日 22時) (レス) id: abf4ad4153 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 五条先生の創作アルバム怖いですね……最後のセリフで「ヒェッ」ってなりました……。面白いです! 真希さんのツンツン具合がまた好き……続き読んできます (2021年2月22日 8時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - ゆうなさん» わっ、本当に申し訳ございません…。修正させていただきました!今後も当作品をよろしくお願いします! (2021年2月6日 23時) (レス) id: abf4ad4153 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな - いつも楽しく読ませて頂いています!あの、22話くらいから、名前変換ができなくなっている気がします。華瑠→華琉になっているからだと思われます!此方の不具合でしたらすみません…これからも応援してます!! (2021年2月6日 11時) (レス) id: 3ecb08afbf (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2021年1月26日 23時