08話 : 逃げるという選択肢 ページ8
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「任務は私一人で引き継ぎます。
3人は今すぐ、生得領域の外へ逃げてください」
というAの言葉に、虎杖が噛みつく。
「ふざけんな！
やべぇ相手ってことは俺にもわかる
だからこそ、全員で…！」
「悠仁」
Aは虎杖の言葉を遮る。
その声色は、少し怒気を含んでいるようにも感じる。
「約束しましたよね？
私の言うことには従うって」
Aは後ろを振り返り、虎杖の目をまっすぐ見つめる。
その瞳に、虎杖は眉を下げる。
でも、と言葉を続けようとするも、言い返せる言葉が見つからない。
「わかった」
と納得はしてなさそうな様子で返事をする。
Aはその様子に少し眉を下げるが、
「わかってくれてよかったです。
…悠仁、逃げる際中どうしても宿儺と変わる必要があるなら、変わることを許可します
ただし、出来る限り二人と距離が離れてから変わるようにお願いします」
と言葉を続ける。
虎杖はその言葉に再度不満を露にする。
「ざっけんな、
そんなことしたら、Aが…！」
「指2本分程度の力しか使えない宿儺なら、問題ないです」
と言い切る。
Aは、これ以上の口論を続ける気はないというように
虎杖の横を通り過ぎ、伏黒に耳打ちする。
「目の前にいる相手はこの生得領域の主ではありません」
Aの言葉に伏黒は目を見開く。
これだけ強大なプレッシャーを放っておきながら、
個々の主ではないということは、他にも特級がいるということ。
「じゃあ…！」
「ですので、恵
2人を任せましたよ」
これ以上の話をする気がないのか、
3人に背を向ける。
「皆さん、早く行ってください」
というAの言葉を聞き、
伏黒たちは足を動かし始める。
「A、気をつけろよ」
と去り際、虎杖がそう言い放つ。
Aはその言葉に、少しだけ微笑みながら、
「誰が誰の心配をしてるんでしょうね」
と呟いた。
3人の姿が見えなくなったところで、
相手が口を開く。
「…もういいのかな？」
「わざわざ待っててくれたんですか？
お優しいんですね」
と少し挑発気味に言葉を紡ぐA。
2人の間に靴音が響き、
暗闇から相手の姿が見え始める。
そこには、自分とよく似た男が立っていた。
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ミルクティー - 「ゆっこ」さんと同じです。めちゃくちゃ面白いです。結末が気になるな〜 (4月2日 20時) (
レス) @page16 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっこ(プロフ) - とても好きです。更新楽しみにいています！ (3月29日 20時) (レス) @page12 id: 2eecfc8ab4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルーシェ | 作成日時：2024年3月11日 21時
