03話 : 嫌われた? ページ3
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「また仲間外れにされてさみしかったんだネ、恵」
という五条の言葉に、食べていたマグロをのどに詰まらせる。
「別に!!
ただ俺は事実を述べただけです」
という伏黒の耳は少し赤くなっている。
五条と釘崎は、そんな伏黒の姿にぷぷぷ笑い、揶揄いだす。
が、
「宿儺?」
と急に虎杖が声を上げる。
「どうかしました?」
「いや、なんかこいつ、急に不機嫌になって…」
「へー、あんた、そんなこともわかるの?」
「いや、なんとなくだけど…、」
と釘崎が質問に答える虎杖。
自身の顔をたたきながら、
おーい、もしもーしと声をかけるが反応はない。
Aのあいさつの後から機嫌が悪くなったという事実に、
「どうやら、私は嫌われているようですね」
と少し寂しそうに眉を下げるA。
「いや、こいつが変な奴なだけだから!」
虎杖は咄嗟にフォローと入れる。
そこに、パンっと音が響く。
五条が手を叩いたのだ。
「はーい、自己紹介も終わったし、
食事しましょ!」
と空気を変える。
その言葉に伏黒がスペースを空けながら、
「こっち座るか?」
「はぁ?なんであんたの隣なのよ
A、こっちに座りなさいよ」
「なんでいちいち喧嘩腰なんだお前は」
と伏黒と釘崎の言い合いに、Aは笑いをこぼす。
しかし、再度眉を下げ、
「すみませんが、お食事はまた今度の機会に」
「え、なんで?!
やっぱり宿儺のせい??」
今度は虎杖が眉を下げる。
しかし、Aはそれに笑みを返す。
「違いますよ
まだ任務が残っているので、もう出なければいけないんです」
「え、こんな時間から?」
「はい
皆さんは食事を楽しんでくださいね…!」
と微笑みながら、身体の向きを先ほど入ってきたばかりの出入り口に向ける。
そんなAに虎杖は、
「そっか、頑張ってね!」
とまぶしいほどの笑顔を向ける。
それに続いて、伏黒、釘崎も
「心配する必要ないかもしれないが、気を付けろよ」
「今度は、一緒に食べましょ」
とAに声をかける。
五条も、そんな光景を微笑ましく見守りながら、
「A!!
いってらっしゃい!」
と声をかける。
その言葉に
「はい、行ってきます…!」
と今日一の笑顔でみんなに挨拶し、店を後にした。
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ミルクティー - 「ゆっこ」さんと同じです。めちゃくちゃ面白いです。結末が気になるな〜 (4月2日 20時) (レス) @page16 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっこ(プロフ) - とても好きです。更新楽しみにいています! (3月29日 20時) (レス) @page12 id: 2eecfc8ab4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルーシェ | 作成日時:2024年3月11日 21時