13話 : 状況説明 ページ13
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声が聞こえる。
騒がしい、男の声。
次に聞こえたのは、それを窘めるまた別の男の声。
その声は徐々に鮮明になり…、
「…んっ……、」
瞼を開く。
まぶしいほどの光が視界を覆う。
「A、起きたか？」
「硝子…？」
まだ覚め切っていない脳で、
周囲を見渡す。
高専内の解剖室だ。
家入、五条、伊地知、そして…、
「…なんで全裸なんですか？悠仁」
と隣の解剖台の上に座っている虎杖に話しかける。
「先生！早く服ちょうだい！！
めっちゃ恥ずかしいんだけど！！」
とAの言葉で羞恥を覚えた虎杖は、
五条に向かってそう叫ぶ。
Aは虎杖たちがわちゃわちゃしている間に
思考を整理する。
確か、高専の1年が派遣された任務のフォローに向かい、
生得領域の主に出会う前に、
自身とよく似た男と対峙し、戦闘。
そこまでは、しっかり思い出せる。
そして…、
その時起こったことを思い出し、
顔に熱が集まる。
おそらく、今自分の顔が真っ赤であることを理解し、
俯き、周囲から顔を隠す。
自然と指が唇に。
なぜ、宿儺はあんなことをしたのだろう…
最初の挨拶では、返事すらしてくれなかったのに…
なぜ、なぜ…
引っかかるのは、【思い出せ】という言葉。
宿儺と会う前に対峙した男もそう言っていた…
一体、自分が何を忘れているというのだろう…、
「A？」
という五条の言葉で、
意識が現実に戻される。
「すみません、少しぼーっとしていました」
「珍しいね、
…もしかして、まだ眠い？」
と揶揄う五条に、どこか安心感を覚える。
「そうかもしれませんね」
と微笑むと、五条も安心したように口角を上げる。
「それで？なにがあったの？」
一変、
五条は真剣な面持ちでAに問いかける。
「……その前に現状の説明を求めても…？」
とAも五条に問いかける。
その質問に、五条は答える。
Aと別れた後、釘崎と逸れてしまったこと
その後すぐに生得領域の主と対峙し、
3人の生存確率を上げるために、先に伏黒が釘崎と領域外へ出たこと
虎杖が宿儺と変わり、
宿儺の気まぐれで生得領域の主を倒したこと
しかし、その後の交代がうまくいかず、
伏黒が宿儺と交戦し、虎杖が自死することで決着したこと
そのすべてを説明した…
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ミルクティー - 「ゆっこ」さんと同じです。めちゃくちゃ面白いです。結末が気になるな〜 (4月2日 20時) (
レス) @page16 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっこ(プロフ) - とても好きです。更新楽しみにいています！ (3月29日 20時) (レス) @page12 id: 2eecfc8ab4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルーシェ | 作成日時：2024年3月11日 21時
