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「Aさんの術式ってなんなの？」
八雲と虎杖が会うのは二度目だ。一度目は体育祭の日。八雲はあの時の自身の発言を酷く気にしていたが、虎杖はあの発言は友人を思う故であることは理解していたので特に責めることはなく。持ち前のコミュニケーション能力で二人は打ち解けていた。
「重力操術ってやつだよ。物を浮かせたり沈めたりできるの」
見せた方が早いな、と八雲は車に備え付けてあったティッシュ箱を見事に浮かせてみた。その物自体に触るまでもなく、少し離れた場所から。
「すげー、どうなってんの？」
「重力は、万物にかかってるものだから、その物さえ理解しちゃえばなんでも操れる」
「…え、じゃあ俺も？」
「無条件で操るには虎杖くんの重さを理解してなきゃ無理だよ。でも触っちゃえば一発」
そう言って八雲は虎杖の肩に手を置いた。え、という顔をする虎杖にニンマリ笑って、軽く術をかければ虎杖の身体は軽くなる。
「まってまって、俺浮いちゃう！！！」
「人間は人それぞれ体重違うから難しいけどさ、ほら、さっきのティッシュ、まだ開いてないでしょ？それなら重さはある程度一定だから触れなくても操れるの」
物の重さを理解していて、それにかかる重力さえ分かっていれば何だって操れる。気体分子にかかる重力だとか、自身にかかる重力だって分かっていれば操作して空も飛べる。しかし、理解していなければわざわざ触れない限り何も出来ないのだ。
八雲が自身の術式を無条件に発動するためには、相応の理解が必要であった。
「虎杖くんは呪力の出力操作が苦手ってことであってる？」
「うん。ヴィランどころか周りの建物もぶっ飛ばしちゃうんだよな」
虎杖の脅威の身体能力は予め五条と家入から聞いていた。足がすごい早いとか、呪力纏わなくてもパンチ強いとか、なんだとか。あまりにも主観的で数値のないそれをあまり信じることは出来ないが、五条はともかく家入はあまり意味の無い嘘は吐かない。虎杖の身体能力が化け物であることを前提に、八雲は話を進める。
「んー、まだ虎杖くんの戦い方見てないから今はなんとも言えないけど…まあ大丈夫！お姉さんが教えてあげる」
「おねしゃす！」
八雲は身内にはめっぽう甘いし元は教師志望だ。素直な虎杖が可愛くて仕方がなかった。
二人のやり取りに運転席に座っていた前職補助監督がお姉さん…逆では？と呟いた。
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く - また戻って来ちゃいました…！！本当にいつ読んでも面白くて飽きません！！この小説が大好きです！！ (3月26日 11時) (
レス) id: 2886bd5eaa (このIDを非表示/違反報告)
a - 何回も読み返してしまうほど設定がしっかりしていて解釈の仕方が納得できたりしてしまう程大好きな作品です更新待ってます (3月22日 5時) (レス) @page41 id: 125b1c80a3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - え、おわり？？？え？？ここで？？？え (3月14日 0時) (レス) @page41 id: a785fb42c2 (このIDを非表示/違反報告)
甚嘉 - このお話とても大好きです！私はさしす組推しなんですが、夢小説ではよく硝子さんだけ距離を感じるものが多くて…だけど、この作品は4人の友情が綺麗に描かれていてとても惹き込まれました。これからも頑張ってください！ (2月16日 21時) (レス) @page41 id: c9696c8440 (このIDを非表示/違反報告)
r(プロフ) - この作品大好きで大好きで…初期の頃からずっと追いかけてました…久しぶりに見たら更新されてるなんて…夢中で読みまくりました、、更新ずっと待ってます…作者さんの書く作品が大好きです (1月13日 18時) (レス) id: 892520834f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ずんだもち | 作成日時：2021年6月11日 21時
