自由きままに考える小説の作り方。

作者は演者である。 ページ49

前話文字数かつかつすぎない？ 内容詰め込みすぎた？ というわけで音霧です。もうこの作品内だと挨拶しないと気がすまないみたいです。

　さて、皆さんが印象、記憶に残ってる小説ってなんでしょうか？ 私はここ三年ですと二つほど印象に残ってる記憶があるのですが、片方はボロ泣きしました。
　では問題です。なぜ、泣いたのでしょうか。
　答えは単純で、小説の登場人物になんらかの感情移入をしていたためです。さて、ここから今回の題である「作者は演者である」という内容をお話したいと思います。


　問題、感情移入するためには何が必要でしょうか。
　答えは作者が登場人物の目線になることです。
　皆さんは、主人公に、もしくはヒーローやヒロインに感情移入して書いたことありますか。自慢ではないですが、私はあります。主人公が泣きながら愛しているというシーンで泣いてしまったり、心から強い怒りを抱いたときに眉間にしわができていたり。

　以前、共感型とあこがれ型という主人公の話をしたことがありますが、あれです。私は確かあこがれ型の主人公でも共感できるところをいれろという風に書きました。それはある意味、作者が主人公になりきりやすいようにするためでもあります。
　主人公を主人公としか見ていない小説の書き方ですが、あれは結構分かる人には分かります。私もいくつか読んでいて、この人は何も感じてないなと思うことがあります。

　まず、作者が感情移入できないキャラに誰が感情移入できるんでしょうか？

　とある作品のサブキャラクターは、THE理想を詰め込んだキャラクターみたいで、虫唾が走るほど嫌いです。どの作品とは言いませんが。あとはヒロインが純粋すぎるのも、気味が悪いですね。
　よく私が思うのは、完璧に近いキャラクターというのは独りよがりが多い気がします。それが見ていてひどく腹が立ちます。
　あこがれ型というのはこういうリスクもつきまとっているんでしょう。完璧キャラと言うのは人間離れしながらも人間で、作品の中でもそれがまるで正しいという風に扱われる。ですが、それは全員に共感される正義ではありません。

　話がいくら面白くても主人公たちに感情移入できなければ意味はありません。感情移入し、彼らの問題について考えることができる作品こそ人の心に残りやすい、そんな気がします。

　後半、私の意見文になってましたが、要するに感情移入しやすい主人公達の方が人の心に残るということです。

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