自由きままに考える小説の作り方。

視点を活かす ページ38

◇人称(視点)を活かすのは難しい？

　私の個人的な意見ですが、作品を色々見てると「この人、人称の利点活かしきれてないなあ」と思うことが多々あります。
　特に活かしきれてないと感じることが多いのは一人称です。一人称はいわば語り手から見た視点で物語を進めて行きます。つまり、語り手が感じたこと見たことを主に描写する視点なのです。背景や人物の描写ぶっちゃけた話この視点に関しては二の次だと思います。

　しかし、作品を見ていると背景描写やらに力を入れすぎたあまり語り手の心情が描写されていない作品が多数存在しています。結構、初心者の方や中級者の方も陥りやすい者のような気がします。ですが、それだったら三人称を使っていたほうがいいです。心情をしっかり描写できてない一人称作品は、きついことを言うと利点を踏みにじっているのも同然だと私は考えてます。


　一人称は、多くのライトノベル作家さんやネットの作者さんが利用している人称ではありますが、だからといって書きやすいわけではありません。個人によって書きやすい視点が分かれてるはずなんです。
　なので

「みんなが使ってるから自分も同じ視点を使おう」
「好きな作家さんが一人称だから、私も一人称で……」

ということはやめておいたほうがいいです。どれが自分にとって書きやすいか、いろんな視点に挑戦してそれを自身で知ってみてください。
　また私的な意見ですが、個人の得意ジャンルによって人称の得意も分かれるような気がします。前回の視点とジャンルなどを参考に、得意ジャンルから自分に合う視点を見つけるのも手かもしれません。
　現に、私自身一人称は書けないこともありませんが得意ではありません。なんというか、心情よりも描写の文章の方が書くのは得意なので。


■まとめ

・人称にはそれぞれの利点があるので、使用する人称の特徴を踏まえて書くといい
・他人の作品に流されず、自分にあう書きやすい視点を見つけよう

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