プロローグ ページ1
冬の厳しい寒さが異様に続く某日。
朝っぱらから我が住処が騒がしく、そんな煩い場所から逃げ出したくて真昼間にコンビニへと出かけた。
そのコンビニからの帰りのことだ。
ふと、
立派な家の二階建てで、二階のベランダには洗濯物が吊るされているという不自由なさそうな極めて普通な家。
その家の中の様子を見るなんてことする訳がなかったし、第一として不法侵入だ。
況してや盗み聞きをするようなことだってする訳もなく、「立派な家なことで」なんて思いながらその家を過ぎようとした、その時だ。
子どもの大きな喚きの泣き声と、親の怒鳴るような大声。
なんなら鈍くベチンッ…だなんて掌で何かをひっぱたいた後も聞こえた。
そこに居るのが気まずくて、俺はその場を離れようとして気がついた。
近所の人と思わしき連中だって、この家のことを凝視している。
それなのに、周りがしていることは見て見ぬ振り。
ハッと我に返ってはそそくさと「私は何も知りません」と言うかのようにそっ…と静かに去って行った。
───── おいおい、大人だろ？
ヒーローか児相に相談しろよ。
こう言うのは気が付いた人が連絡する義務があんだろ？
そんなことを一つ心の中で毒吐きながら思うが、自分もその"気付いた人"の一人だ。
誰かに何かを偉そうに言えるなんて出来る立場でもなかった。
小さく「はぁ」と溜息を吐いては、自身の中では最も嫌な記憶の一部が唐突に再生された。
【誰か……きっと誰か。ヒーローが来てくれるからね】
──── それはいつかの記憶だ。
小さい頃に途方に暮れて行き場もなく歩いて居た時の記憶。
声をかけてくれた優しそうな叔母さんのその台詞。
結果で言えば
それでも、救けてくれたその人は俺の中のヒーローで、その人から教えてもらう事が俺の中の全てだった。
なぁ、ヒーロー。
お前ら肩書背負って人助ける職業なんだろ？
笑顔振りまいて家庭にかまけてる暇なくて災害救助、敵退治…。
大層なこった。
今も昔も変わりゃしねえ。
「お帰りなさい、
「「へぁっ」」
全員、とまでは行かないが帰路に付いた俺に対して、そんな変な声を漏らして堅まった。
「ガキ拾った。育てる」
「「はぁぁぁぁあ！？」」
その言葉に数秒後。
めっちゃ驚かれた。
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39(プロフ) - 八月葉月さん» 読了お疲れ様でした。そして労いのお言葉ありがとうございます！続編は今日中に形だけでも作ろうと思いますので、次作でもよろしくお願いします！ (2019年10月24日 19時) (
レス) id: c3bcafc4ec (このIDを非表示/違反報告)
八月葉月(プロフ) - ひとまず、お疲れ様でした！続編が楽しみです！ (2019年10月24日 19時) (レス) id: e13aca54b5 (このIDを非表示/違反報告)
39(プロフ) - 悠羽さん» 「さんきゅー。適度にまァ…頑張るわ」「死柄木弔。コメント返信も大事ですが早くお戻りください」「おっと…。そんじゃ、絡んでくれてあんがとさん。これからもこの作品をドウゾよろしく」 (2019年10月23日 23時) (レス) id: c3bcafc4ec (このIDを非表示/違反報告)
悠羽(プロフ) - 39さん» ありがとうございます！これからもほのぼのライフ楽しみにしてますっ("｀д´)ゞ (2019年10月23日 23時) (レス) id: dc20c95a90 (このIDを非表示/違反報告)
39(プロフ) - 悠羽さん» 「夢とお揃いの服…！？……写真撮りたいな」「完全に乗せられてやすぜ死柄木！！(玄)」「写真はやらんが俺の携帯に収める。お前(悠羽さま)写真撮れよ」「(あ、これ完全にアウトなパターンだ)(玄)」 (2019年10月23日 22時) (レス) id: c3bcafc4ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：39 | 作成日時：2019年10月17日 20時
