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奏「自分の作る曲は、古くて、受け入れられないって
わたしはそれに気づかないで、無理して笑ってるお父さんに自分が作った曲を聴かせた
…それが、お父さんを余計に追いつめた。自分には、こんな曲は作れない…って思わせた
お父さんは絶望して、倒れて…。もう、曲が作れなくなった」
『だから、あんなに誰かを救えるような曲を作ることに執着してたのか…』
瑞希「それは…でも、本当に奏のせいなの…?」
奏「…わたしのせい、だよ。わたしが大切なお父さんを傷つけて、お父さんにとって一番大切な音楽も、未来も奪った
だから__どうしようもないくらい消えたくなった
でも、お父さんは、わたしに曲を作り続けるんだよって言って…だからわたしは…
誰かを救う曲を作り続けなくちゃいけないって思って、生きてる
どれだけ絶望している人でも救える曲を、消えたくても作り続けなくちゃいけないって」
雪「…」
k「だから…わかるよ。雪の気持ち
雪と、少しは違うかもしれないけど」
雪「…そう
kは、お父さんに呪われてるんだね」
k「…」
雪「消せない呪いがあるなんて、かわいそう
でも私は、kの呪いなんてどうでもいい。そんなものに、私を巻き込まないで
kは、自分が救われたいから、私を救おうとしてるだけ。必死になって、悪あがきしてるだけ
…そんなの、お互い苦しいだけじゃない
kだって本当は…消えたいんだから」
k「…そうかもしれない。でも…」
"ミク「同じ気持ちがあるから、何にも届かなかったあの子に、唯一、奏の曲は届いた
足りてなくても…ただひとつ、届いてたんじゃないかな」"
奏「雪に、わたしの曲が届いてたって知ったから
だからわたしは…わたしの曲で雪を救いたい。まだ可能性が残されてるなら、絶対に救いたい
例えそれが、呪いだとしても」
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明日と明後日、お出かけに行くので更新できないと思われます
(2023.4/29,30です)
25. それでも救いたいから→←23. ふたりの呪い(少しだけ前話の続き)
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nyankit - もしかして寝太郎って……… (2023年4月3日 13時) (レス) @page10 id: 2c9231e74c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:耀(よう) | 作成日時:2023年4月1日 18時