【d!】2年3組 マイペースちゃん。

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「お菓子買ってきたよー！」


ガチャって扉が開いた音がしたと思ったら

両手いっぱいにお菓子を抱えたお母さんが部屋に飛び入ってきた

遠足かな、っていうくらい...いや、それ以上にお菓子持ってる


『おかえり、お母さん。』

「うん！ただいまー！ささ、みんな食べていいよ！」

zm「ええんっすか！？」

os「マドレーヌあるめぅ〜！」


2人がお菓子を見ているのに

ひとらんくんはお菓子を見なかった

好きなのないのかな


『ひとらんくん、好きなお菓子ないの？』

ht「あ、いや、2人が見終わってからにしよっかなって、取り合いとかになっちゃったら嫌だし」

「ひとらんくんはAと似てるのね」

『そうなんだ、じゃあ、2人が見終わったら好きなの取っていいよ』

ht「うん、ありがとう...えっと、お母さん、俺とAちゃんが似てるんですか？」

「なんていうかね、Aもそうあるの、自分は後からでいいやーって、まぁ、この子のお兄ちゃんもそうだからなんでしょうけどねー」

ht「そうなんだ...」


お母さんと何かを話してるひとらんくんから目を話して

机の上にどさっと置かれたお菓子を見てみた

グミにチョコ、

飴、マドレーヌ、ドーナツからスナック菓子、

いろんなものがたくさんあった

別に、私は何が好きとかないから余ったものを適当に口に入れとこうなんて考える


「あ、そうだお兄ちゃんの部屋からゲーム機持ってきてあげよっか？Aの部屋にはそんなのないから〜」

zm「えっ、Aの部屋ゲーム機ないん！？」

「そうなのよ〜、テレビも置いてるけどほとんどつけないみたいだし」

『私の部屋は、ゲーム機ないよ、ゲーム、難しいから』


あ、敵だ、避けよう

って思った頃にはゲームオーバーになってるから

元々、お兄ちゃんの部屋にあるゲーム機は私のものだった

だけど、ゲームオーバーになっちゃって進まないからお兄ちゃんにあげた


「私は持ってくるから適当にくつろいでてね〜」


るんるんとしながら部屋を出て行くお母さんを見て

ここは私の部屋なんだけど、なんて思ったけれど

あんなに嬉しそうな、楽しそうなお母さんを見るのは久しぶりで口を噤んでいた

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